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73【JK】 ページ23

YN「・・・・・ねぇ、いつ私に返してくれるの?」





急に冷たく低い声が静かな部屋に響く。




先程まで上品で穏やかに話していた女の声だ。




慌ててそちらを見れば、女は相変わらず、笑っている。




笑っているけれど、その目はとても冷たい。






YN「あの人は、私のだった。
あんたが、私からあの人を奪ったんだよ。」





ヌナの表情は硬くなり、ただ、呆然とその人を見ている。





YN「大好きって言ってくれた?
あの人が好きだったのは、私よ。
あんたがいなければ、今でも私はあの人と一緒に笑ってた。
一緒にいれた。
あんたがいたから、あの人は私に別れようって言って、私から離れて行って、それで最後、死んだのよ。
全部あんたのせいじゃない。」








一方的に責められるヌナ。



下唇を噛みしめ、目からは涙を流している。




その辛そうな表情に俺の胸も痛くなる。








どういうことだ?




ヌナとこの女とヌナの彼氏・・・三角関係だった?


頭がこんがらがる。








とりあえず確実なのは、俺はヌナのこと、何も知らなかった。






『・・・・オンニだったんですか?』




やっと口を開いたヌナの声はとても震えていた。




『私、オンニに、この家を教えていません。』




YN「ずっとずっと、あんたのこと憎んでた。許せなかった。
でも、たまたまあんたのことをあの病院で見つけた時。
これはあの人が私にチャンスをくれたんだと思った。
あんたに復讐するチャンスをね。」




ヌナが俺の本体に会いに行ったとき。



この人に見られてしまっていたらしい。








女は立ち上がり、ヌナに近づく。






YN「早く、返してよ。
あんたが死ねばよかった。あの人じゃなく、あんたがっ」



『・・・・・・・違う。』






ヌナは涙を流しながら、その女を見つめる。





YN「早く、消えて。」





そう言って、ヌナの首を絞める女。









けれど、こちらとしてみれば、それは好都合。








俺はその手首を掴む。






YN「えっ、はっ!?誰っ!?」




急に現れた俺の姿に驚く女。




ヌナの首から手は離れ、その隙を狙ってその女を取り押さえる。




ヌナに触れたら、見えるようになるんだよ、俺。



凄く便利でしょ?








YN「離せっ、」




JK「無理です。ヌナに何してくれてんですか。
警察呼びます。」





幽霊だから、呼べないけど。

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にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時

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