63 ページ13
JK「ヌナ。最近おかしくないですか。」
隣に寝ころぶジョングクが、私の方を見てそう聞く。
未だに一緒に寝ることには慣れないが、それでもジョングクの方を見れるようにはなった。
凄い贅沢だな。
『ん?どうおかしい?』
JK「なんか、生傷が増えていってるし、元気ないです。」
私をジーッと見てくるジョングク。
サンドバッグ事件以来、毎日のように嫌がらせは続き、郵便受けに生ごみが置かれていたり、歩いているとボールが頭目掛けて飛んで来たり、この前なんて、帰り道の階段を降りていると急に後ろから背中を押され、足を踏み外して落ちてしまった。
これは犯罪ではなかろうか。
かなり気を付けてはいるのだけど、いつもふいをつかれるし、その人の姿すら見られない。
適当に言ってごまかしているものの、最初から私を疑っているジョングクは、もう簡単にははぐらかされてはくれない。
JK「ヌナ。明日から僕と、一緒に家で大人しくしていましょう。」
『そんなこと、できるわけないでしょ。
仕事行かなくちゃ。』
JK「どうせ、有給たくさん残ってるでしょ?休んでください。」
『そんなに簡単に休めないよ。』
JK「じゃあ、僕明日熱出るので、休んでください。看病してください。」
『幽霊が熱を出すのか!!!!!』
ジョングクはかなり真剣な顔で話している。
『多分、ついていないんだよ、今週は。
星座占いも血液型占いも誕生日占いも名前占いも全部、最下位なんだよ。』
JK「どんだけ運勢悪いんですか。」
『人生、そういう時もある。』
ジョングクは、寝ころんだまま、傷のある私の腕をじーっと見つめる。
JK「僕は、ヌナに何があっても助けにはいけません。
だから、ずっと、家にいてよ。」
視線は腕のままで、話しにならないことを言うジョングク。
『大丈夫。気を付けるから。』
JK「気をつけていて、それなんでしょ?」
ジョングクはそう言うと、私の腕に顔を近づけてペロリと舐めた。
『っ・・・・何するの!?』
JK「ヌナの傷、治す。」
『舐めて治らないよ。動物とは違うし。』
JK「でも、治りそうじゃん?僕、幽霊だし。」
そう言って、私の手首を掴んで、執拗なほどに傷がある場所を舐める。
とは言っても、もう傷はだいぶ塞がっている。
2571人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時