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ジョングクは突然私を横抱きに抱える。
え、これは、お姫様だっこというやつですか。
『ジョングクっ!?え?ええっ!?』
JK「暴れないでください。落ちて、もっと大怪我しますよ。」
そう脅されれば、大人しくするしかない。
とりあえず、落ちないかという恐怖で、ジョングクの首にしがみつく。
顔が近いだとか、自分重いだろうなとかいう恥ずかしさで顔から火が出そうだ。
JK「よっこらしょ。ヌナ、もっと食べたほうがいいですよ。
軽すぎます。明日から、たくさんご飯作りますね。」
『いや、大丈夫です。』
やめてくれ。
ジョングクが作ってくれたという嬉しさと美味しさで、最近食べ過ぎてしまって、体重の増加が気になっているところだ。
ジョングクはソファへ私をゆっくり降ろし、バタバタと急いで救急箱を持って帰って来た。
JK「脱がしますね。」
そう言って、普通に、さも当たり前のように私の黒タイツを脱がそうとするものだから、慌ててジョングクを止める。
『自分で脱ぐから!!!お願いだから、スカートの中に手を入れようとしないで!!!』
JK「あ、そっか!」
あ、そっかじゃない。
無自覚怖い。
黒タイツを脱げば、やはり痛々しいそこを、ジョングクが丁寧に消毒をしてくれる。
JK「できた!」
『なんか、上手だね。手当て。』
JK「ダンスの練習とかしてると、どうしても転げて傷作っちゃうから。
ヒョンたちがこうやって、消毒してくれました。」
ガーゼを貼ると、私を見てにっこり微笑むジョングク。
JK「で、ヌナ。何があったんですか?」
やっぱり聞かれますよね。
知らない人に突き飛ばされたなんて言うと、ジョングクは凄く心配をするだろう。
ジョングクは自分のことで精いっぱいのはずだ。
これ以上心配はかけられない。
『スマホの画面を見ながら歩いていたら、段差に気付かなくて。
そのまま派手にこけちゃったよ。
いい年して、何してるんだろうね。』
笑いながらそう言うが、ジョングクは不満気な顔をしている。
JK「ただつまずいてこけただけで、こんなに酷い傷にならないでしょ?」
『それがなってしまうのが、私なの。ドジなんだよ。』
これは、嘘ではない。
JK「ヌナ。嘘ついてる。
ヌナはドジだけど、歩きスマホなんてしないでしょ。」
『・・・・・・。』
手ごわいな、この子。
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にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時