1人で何人分もの大好きを。 ページ21
ソクジン先生が指さす方には、畑が見える。
ずっと見ていると、大きなジョウロを持ったジョングクくんがやってきて、自分の服をビッショビショに濡らしながら、畑に水を撒いている。
けれど、それは種を蒔いたところではなく、今朝ユンギさんが耕したところ。
『・・・なんで?え?』
JN「多分、一昨日のナムジュンくんの話を聞いて、ジョングクくんは、A先生の物を植えたら、A先生がたくさんできるって思ったのかな?
大好きなA先生を増やしたかったんだね。」
ソクジン先生はにっこりしながら教えてくれる。
服をびっしょにしょにしながら一生懸命水をあげているジョングクくんがとても愛おしくて、涙が滲んでくる。
『私、行ってきます。』
JN「行っておいで。」
ジョングクくんの所へ行くと、私に気付いたジョングクくんが、大きな瞳で私を見つめる。
JK「せんせえ・・・・。」
『ジョングクくん。先生、ジョングクくんのこと大好きだよ。
とってもとっても、大好き!
でも、先生は野菜みたいにたくさん増えることはできないの。』
JK「・・・たくさん、できない?」
『先生は、1人しかいないの。
でも、この1つの中に、ジョングクくんが大好きって気持ちがギュウギュウに詰まっているの。
1人ではダメかな?』
JK「・・・。」
ジョングクくんはジョウロを置いて、水で濡れている畑を見つめる。
JK「Aせんせえは、ひとりがいい!
Aせんせえがたくさんいると、どのせんせえと、あそぼうか、こまっちゃう!」
にっこり笑って私に抱きつくジョングクくん。
ジョングクくんの服から私のエプロンへと水が浸透してきて、少しだけ冷たく感じる。
『大変!ジョングクくん、早く着替えよう?』
JK「うん!だっこでかえりたいなぁ。」
首を傾けながら私を見つめるジョングクくん。相変わらずあざといなぁ。
『うん。抱っこで行こうね。』
JK「ぴったりくっついたら、あったかい!」
ギュウッと抱きつくジョングクくんが可愛くて、私は頭を優しく撫でた。
数日後、新しい名札が届いて、キム・ソクジン名札をソクジン先生に返すと、若干落ち込んでいた。
部屋の中は歩きましょう。→←いじめではありません・・・よね?
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SALAN - ユンギ先生の『メアリー』に爆笑しましたwこういう保育園があったらすぐに行きたいです!(中学生) (2020年9月29日 0時) (レス) id: 5d025d1352 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - なんか謎に母性本能が働きますね(?)笑 自分のこと、ぐくってぐくが言よるんが可愛いです (2020年8月15日 15時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅにむ推ーarmyー - ジン先生って実際に呼んでみたいし、好きな人を侮辱されて、って言われてみたいです。とにかく子供達はかわいいわ、先生たちはかっこいいわ。素晴らしいですね。この小説の次回楽しみにしてます。まゆうさんもどうか体には気をつけてください。これからも応援してます。 (2020年3月27日 1時) (レス) id: 6734aceaf1 (このIDを非表示/違反報告)
Karasuhage(プロフ) - 次のお話楽しみにしています! (2020年3月18日 11時) (レス) id: 63ff52919f (このIDを非表示/違反報告)
ままま(プロフ) - 「ソクジン先生大好きです。」のお話で1箇所「ジョングク先生」になってるところがありました。とてもキュンキュンしているのでこんなお話を考えてくださりありがとうございます。 (2020年3月16日 2時) (レス) id: df38e871d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2020年2月6日 23時