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そうだよね。昨日新学期が始まったばかりで、赴任してきたばかりのジョングク先生にとっては、まだこの高校は分からないことだらけだろう。
常に顔が緊張しているのが分かる。
『先生って、人見知りですよね。』
JK「ん?馬鹿にしてる?」
『していませんけど・・・。高校では凄い猫被ってるなぁと思って。』
JK「いや、それ、馬鹿にしてるよね。」
『あ。昼休憩終わりそう。帰りますね。』
JK「ん。」
座席表を見つめながら、返事するジョングク先生。
一生懸命、生徒の名前を覚えようとしているところが可愛い。
その横顔をずっと見つめていたかったけれど、そういうわけにもいかず、先生に背を向けて扉に手をかける。
JK「キム・A。」
突然名前を呼ばれ、心臓が跳ねる。
もう一度先生の方を振り向けば、少しだけ嬉しそうに目を細めている。
JK「覚えた。」
先生、それは反則すぎます。
顔が熱くなるのを感じて、とりあえず急いで部屋から出る。
2人きりの数学準備室はとても静かだったのに、外に出た途端、いつもの賑やかさが戻る。
何だ、この心臓が落ち着かない感じ。
“キム・A”
先生の綺麗な声が頭で何度もリピートされている。
もし、これが恋というならば、私、チョロすぎないか?
JM「あー、A、いたー!」
TH「遅かったから、迎えに来たよー。」
ジミンとテヒョンが手を振りながら歩いて来る。
JM「ん?どうしたの?顔が赤いよ?」
『チークの塗りすぎかもしれない。』
心がザワザワするのを、とりあえず気のせいとし、残り半日の授業を乗り越える。
JM「個別授業?」
『そう。ジョングク先生がバイト終わりに教えてくれるらしい。』
TH「え、凄くいいね。」
JM「Aの数学アレルギーは救いようがないもんね。
受験生だし、教えてもらえるなら良かったじゃん。」
ジミンがトレーを拭きながらそう言う。
ジミンは頭が良い。
前に、数学のできない私を心配して、教えようと頑張ってくれたのだけど、早々に諦められてしまった。
テヒョンは可もなく不可もなく。
普段勉強しないくせに、一夜漬けで勉強してできてしまうタイプ。
私も、他の教科に関してはクラスの平均点は取れているのだけど、数学だけは、どうもできない。
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タハ - 6周目突入!!いや〜なんでですかね?自然と何か「ジョングク先生」で検索してるんですよね... これほど惹かれた作品は初めてです!こんな素敵なお話に出会えて良かったです。出会わせてくれてありがとうございます (2021年4月18日 20時) (レス) id: ee578eb3c2 (このIDを非表示/違反報告)
タハ - 3周目来ちゃいましたw やっぱりまゆうさんの作品はどれだけ読んでも飽きませんね!!私文才がないので(どんな才能もありませんが)、尊敬です! (2020年11月8日 17時) (レス) id: ee578eb3c2 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - どうしたの、オレンジ。は可愛い、笑 (2020年8月9日 11時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
タハ - 『ごめん、ありがとう、愛してる。』とつながっていてびっくりしました!!(*^^*) 読んだことないのに、なんか聞いたことがある気がして、繋がっていると知ったときとても驚きました(//ω//) これからも更新頑張ってください!!\(^∀^)/ (2020年5月21日 8時) (レス) id: ee578eb3c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅにむ - すごいですね!一つずつにストーリーがあってリンクしてることは予想していましたがやっぱそうなんですか?!ヤァーーー!面白い!何かこう他の話とリンクしてる話好きなんですよ!ありがとうございます!これからも応援してます!頑張ってください! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 6734aceaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2020年1月8日 22時