甘やかして溶かして食べたい。2【JN】 (ページ37)

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次の日。

珍しく、家を出たところでジョングクに会わなかった。

あいつ、遅刻か？それとも、ミラクルが起きて早く出社したのか。

後者であることを願おう。

会社に歩いて行くと、社内に入ったところで人々の視線が一瞬にして私に向く。

『おはようございます・・・？』

コソコソ話が聞こえてくる。

「ねぇ、あの子が社長の彼女？」

「え～。普通じゃない？」

「ありえないんだけど！！社長、狙ってたのに！！」

あぁ・・・。予想通りの反応ありがとうございます。

何故か、オッパと付き合っていることがバレてしまったらしい。

怖くて立ちすくんでいる私の手を、後ろから勢いよく掴んで歩く頼もしい背中。

『ジョングク・・・』

JK「何、負けようとしてるんですか。
馬鹿ですか。
あんたは、ヒョンの彼女でしょ。
何も悪いことはしていないし。堂々としてればいいんですよ。」

『・・・ありがとう。』

編集部に着く間、ヒソヒソ聞こえてくる声、私を見る冷たい視線。

JM「A、大丈夫だった？」

『あ・・うん。ジョングクが来てくれたから。』

まだ手が少し震えている。

あんなにたくさんの人から負の視線を浴びたのは初めてだ。

そりゃあ、言われてしまうよね。

オッパのことを好きな人もたくさんいただろうし、憧れていた人もいただろうし・・・まさか、社長の彼女がこんな何の取柄もない可愛くもない女だなんて。

JM「Aはヒョンの彼女だよ。自信もって。
他でもない、ヒョン自身がAを好きだと言っているのだから。
周りの言葉なんて気にしたらダメ！」

『ジミン・・・。』

JK「そうですよ。それに俺は、ヌナ、可愛いと思います。」

『ジョングク・・・。』

編集部の仲間からは特に何も声は聞こえてこないが、やはり視線は感じる。

あの鬼の上司に関しては、ニコニコしながら私を見てくる。

社長の彼女と知って、１８０度態度変えるの辞めてください。

あぁ、今まで通りが良かった・・・。

こんな毎日は嫌だ。

それでも、これがオッパと一緒にいる代償ならば、私は耐えるしかない。