90話 最期の足掻き ページ44
「お前、さっきから上ばっか気にしてんだろ！なんですぐにトラ男の所へ行ってやらねぇんだ!!」
私の両肩を掴み、大きく揺さぶる。
人の気も知らないで、土足で踏み込んできて、好き勝手言って……
「トラ男はお前のこと、ずっと探してたんだぞ！」
ギリリッ
強く唇を噛み締める。
痛みで気をそらさなければ、緩んでしまいそうになるから。
『誰が頼んだのよ…』
「誰もくそもねぇ！友達を助けてぇって気持ちに理由なんてねぇだろ！！」
また拳を振り上げる麦わら。
今度は、当たらない。
ガキイィンッ
彼の左腕を掴み反動で一回転する。
その瞬間に覇気で硬化した足を蹴り上げ、麦わらの拳とぶつかった。
『知った風に言わないでくれる？不愉快よ！』
流石に彼の拳を何度も防げるほどのタフさはない。
タイムリミットはおおよそ日暮れ。
それ以上は薬の効果も切れてしまう。
早く決着をつけなければ…
私と麦わらは距離をとり向かい合った。
『まだ私を連れ出したいと思ってるなら教えてあげる…あのオークション会場を作ったのはこの私よ！ベラミーがこうなるまで戦っているのも、私のせいよ！！わかった？！未だに幻想をいだくローに貴方からも言ってやってよ、私のことは諦めろって!!!いい加減目を覚ませって!!!』
そう言いながら私は受け身の体制を整える。
「それは…お前が自分で言えーーッ！」
案の定、馬鹿正直に突っ込んできた麦わらは、ストレートに拳を突きつけてきた。
『"ファイト・バック"！』
ドゴォオンッ
攻撃が当たるか否かの所で能力を反動させ、カウンターをかます。
「グオッ！」
『ハァハァ……流石麦わら、口だけじゃないわね……』
カウンターを返すにしても相手の力と同等の力を消費する為、相手が強ければ強いほど私の力を削がれていく。
ましてや苦手な武装色の覇気を大量に使う。
でも、はなから戦って勝てると思っていない。
これはただの"最期の足掻き"
『ベラミー、もう糸は切れてるんでしょ？早く立ちなさいよ…それとも麦わらに寝返る気？』
横目に倒れているベラミーを見下ろせば、ゆっくりと立ち上がった。
「…グッ…俺は、お前に一目惚れだった。いや、お前とドフラミンゴが一緒に居るだけで、絵になるようで憧れたんだ…俺もいつか、あの人みたいになれたら…お前に振り向いてもらえる気がしてた……」
『バカね。誰がドフィがタイプだって言った？』
私の声に返事はせず、麦わらへと向かう。
「俺の最期の喧嘩、みててくれよ…A！」
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yoku(プロフ) - よもぎ杏さん» 素敵なコメントありがとうございます！！私くし自身も書きながら全員が幸せになれる世界ならいいのに、と思って一人しんみりしております…。これから先の未来も、応援よろしくお願いします！！！ (2022年12月18日 21時) (
レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - 長くなりましたが、とにかくこの作品が好きで、応援しています！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月18日 18時) (レス) id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - ぴぎゃぁぁぁああ涙が止まりません。夢主ちゃんが性格変わっていってしまって、でも二人の幸せをいつまでも祈ってるのが健気すぎて、。昔、自分が言った言葉をルフィが言うのもすごく心に刺さりました。結局、何が正解だったのか...。全員報われて欲しいと思いました。 (2022年12月18日 18時) (レス) @page43 id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - れいさん» えぇーー！めっちゃ嬉しいです！！夢主ちゃんは私の趣味丸出しです♡気に入っていただけて嬉しいです🙇♀️ありがとうございます！！ (2022年12月13日 8時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!せっかくロシィと再会したのにィィィィィ😭（ストーリーも夢主設定もどストライクでめっちゃ好きです！！！応援してます！） (2022年12月12日 23時) (レス) @page38 id: bbe5970608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年11月22日 16時
