89話 腐った世界 ページ43
「すまねぇ麦わら！俺は、俺は！！」
ベラミーはドフィの糸により操られている。
それと息を合わせるように、私も援護する。
麦わらといえばドフィの糸で両腕を縛られて思うように動けていない。
『ねぇ、麦わら…この世界は不平等だと思うでしょう？』
苦戦する麦わらに問いかける。
「は？何言ってんだ！」
『ドフィは天竜人だったの…だけどある日地上に降りてきた……どうなったと思う？』
「っ！？天竜人！？」
攻撃を避けつつも私の声に耳を傾ける。
『人間たちは酷い仕打ちをドフィ達に行った。それはもう非人道的な、ね……どう思う？当然だとあなたも思う？』
瓦礫の上に座り、ベラミーに殴られる様を見下ろす。
「ぐはぁっ！…ハァ、ハァ……おい！言いたい事があんならハッキリ言えよ！！」
『フフッ、そう焦らないで。私はね、当然だと思うのよ。だって天竜人も同じことをしてきたんだから…』
訳がわからないといった顔で地面に体を横たわらせた麦わらは、睨みながらこちらを見上げている。
『つまりね…人間ってみんな同じなの。天竜人も、ただの人間も、動物も…全ての者に残虐な心が眠っているの。私にも、きっと貴方の中にも。だからね、こんな世界なら、一度壊しちゃう方が早いのよ！何もない、まっさらな世界』
ザザッ…
「何寝ぼけたこと言ってんだ」
俯きながら、麦わらは立ち上がる。
『何が？だってそうでしょ？貴方が壊したシャボンディのオークション会場。どうしてあんな物が存在出来たと思う？』
「…！？」
『正義を掲げている連中がアレを黙認していたのよ？貴方達が壊さなければ、今も平然とオークションは行われていた!!!この意味、わかるわよね？』
一歩、また一歩と近づいて来る。
『この世界が腐ってるのよ！だから、全部壊すしかないの!!!』
「人のせいにしてんじゃねぇよ！」
先ほどまで縛っていた糸は解け、覇気を纏った拳が私に飛んでくる。
それを自分の意思か操られてかはわからないが、ベラミーが顔面で受け止める。
壁に穴をあけるほど強く飛ばされていた。
どんどん私と距離を縮めて来る麦わら。
パチンッ！
殴られる、そう思ったが、予想以上に衝撃は小さかった。
「世界が腐ってるからって、お前まで腐る必要ねぇだろうが!!!!」
頬にあるジンジンとした痛みにより、ようやく理解できた。
とても綺麗な平手打ち。
そして、かつて私がローに言った言葉そのものを麦わらに言われたせいで、私は少しの間体が固まっていた。
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yoku(プロフ) - よもぎ杏さん» 素敵なコメントありがとうございます！！私くし自身も書きながら全員が幸せになれる世界ならいいのに、と思って一人しんみりしております…。これから先の未来も、応援よろしくお願いします！！！ (2022年12月18日 21時) (
レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - 長くなりましたが、とにかくこの作品が好きで、応援しています！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月18日 18時) (レス) id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - ぴぎゃぁぁぁああ涙が止まりません。夢主ちゃんが性格変わっていってしまって、でも二人の幸せをいつまでも祈ってるのが健気すぎて、。昔、自分が言った言葉をルフィが言うのもすごく心に刺さりました。結局、何が正解だったのか...。全員報われて欲しいと思いました。 (2022年12月18日 18時) (レス) @page43 id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - れいさん» えぇーー！めっちゃ嬉しいです！！夢主ちゃんは私の趣味丸出しです♡気に入っていただけて嬉しいです🙇♀️ありがとうございます！！ (2022年12月13日 8時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!せっかくロシィと再会したのにィィィィィ😭（ストーリーも夢主設定もどストライクでめっちゃ好きです！！！応援してます！） (2022年12月12日 23時) (レス) @page38 id: bbe5970608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年11月22日 16時
