僕は君を選んだから

042：北山さんside ページ45

.


「は、、！？ちげーし、、！」




あきらかに動揺してる俺。





「え？違うの？ふーん、、」





「な、なんだよ、、」





「じゃ、Aちゃんは
俺がもらっちゃおっかな〜」






そんなこと言って怪しげに

ふくみ笑いするもんだから思わず






「はぁ！？、、なに言って、、！」






飛びかかる勢いで反応。







「お前ほんとわかりやすいな〜」






はははって笑ってやがる。






くっそーーーーっ！むかつく！！







「気持ち伝えねーの？」




「え、、？」




「お前の気持ち、
Aちゃんに伝えねーのかよ」








そんなの






伝えられるのなら







今すぐにだって伝えたい。






でも俺には





「報道がじゃまなんだよ、、」






「だから伝えるんだろ？」





は？

藤ヶ谷なに言ってんだよ。





俺はあの新人女優とデキてるって

世間に知れ渡ってんだぞ？






「報道が出てるからこそ

自分の本当の気持ち伝えるんだろ？」




「え、、？」




「Aちゃん、北山は

あの新人女優のことが好きなんだって

そう思ってるんだぞ？今。

お前、それでいいのか？」




「それは、、、」




「上の指示で熱愛報道を

否定できないのは俺もわかってる。

けど好きな人にまで自分の気持ち

嘘ついてさ、それでいいのかよ。

あれは違うんだって。

ほんとに好きなのはAちゃんなんだって。

Aちゃんのこと本気で好きなら

ちゃんとお前の口から言えよ。

あとで後悔しても遅えんだぞ？」





.






藤ヶ谷の言葉にはっとした。





俺はずっと逃げてただけじゃねーか。





報道が出て、上からの指示に

従うことしかできなくて









でも俺がAちゃんのこと




好きな気持ちは変わらない。




.





俺が新人女優のこと好きだと

思ってる、、、、？






そんなのぜってー嫌だ。








「藤ヶ谷、さんきゅ」







そう言って俺は部屋を出て





真っ先にAちゃんのもとへ向かった。
.

作者です◎→←041：北山さんside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す