僕は君を選んだから

026：北山さんside ページ28

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今日はバラエティーの収録。




担当はAちゃん。





絶対気まずいよなぁ、、






気まずくしたのは俺だけど。






でも仕事は仕事だし





ちゃんとやらねーとな。






収録現場について





ワゴン車の中から






Aちゃんの姿が見えた。






あきらかに緊張してる。





そりゃそうだよな。








「お、お疲れ様です、、！」




目も合わせられないAちゃん。





それに対して俺は





「お、おつかれーよろしく！」





あくまでいつも通りに。







正しく言うと




.




いつも通りのように見せて。







正直、本人の顔見たら緊張して



いつも通りにしようとしても



心に余裕がない。






でも俺までガチガチになってたら




Aちゃん、





余計に緊張するに決まってる。








(俺だけでも普通にいかねーと、、)







収録の合間、



楽屋にやってきたAちゃん。








目が合ってもすぐに逸らしちゃうし、





しゃべりも早口で。






いつもなら




『北山さーん、今いいですか？』



『え？今ー？無理無理』



『またゲームですよね、、！！
もーそのままでいいから
明日の予定聞いといて下さいね、、！』




って若干怒りながらも



明日の予定言い終わった後







『それそんなに面白いんですか、、？』




なんて聞いてきたり。







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(もっと普通にしていいんだぞ？)





あの日のことなんか気にせずに。





.






そう考えてたら思わず口走ってた。






.







「忘れて」



「俺も忘れるから」





.







気まずさに苦しんでる




Aちゃんを楽にさせたくて








そう思って言った一言だったけど




この時はまだ気づいてなかったんだ。







この一言がAちゃんを




逆に傷つけてしまっていたことに。

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