僕は君を選んだから

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「スケジュール確認したくてさ」





ちょっといい？って手招き。





「あ、はい、、！
ちょっと待ってくださいね、、！」






赤くなった頰を隠すように

北山さんに近づく。






「えっと、、北山さんのスケジュールは、、」






「ちょっと来て」






「え、、？」





.






腕を掴まれてそのまま奥の細い廊下に

連れて行かれるわたし。









「え、、！？ちょっ、、」









誰も見えないようなところで







冷たい壁に押し込まれて








.







「北山さ、、」





.







.





.









ーーーーーちゅ。





.







.





ーー突然押し付けられた唇。






.






(ーーー！？！？！？！？///)






何が起こってるのか全く理解できない。






.






混乱したまま唇は離され




.





.








「ーーーーごめん、我慢できなかった」




.






そうつぶやいた北山さん。








わたしは何も言えずただ立ち尽くす。






「ーーーよしっ、収録行ってくるわー！」





そう言うと北山さんは

さーっと戻って行った。







(わ、わたし、、今、、キ、キス、、！？)






まだ唇に残る温かい感触。






頭の中がぐちゃぐちゃ。






整理しようとしても顔が熱くなるばかり。




.





「Aちゃーん！収録始まるよー！」








藤ヶ谷さんの声ではっとした。






「い、今行きます、、！！」





顔のほてりを両手で押さえながら

収録スタジオへ戻る。







「今日はこのお便りにしましょうかね」





何事もなかったかのように

収録をこなす北山さん。





わたしは顔さえまともに見られない。







「お疲れ様でしたー！」






無事に収録が終わった。





「Aちゃん、おつかれ」




藤ヶ谷さんの優しい声も

今日はいつもと違って聞こえる。






その後ろから





「おつかれー」






北山さん。







「お、お疲れ様です、、」






まともに目も合わせられなかった。







藤ヶ谷さんはラジオ収録でお仕事終了。




北山さんはこのあと雑誌の取材が

入っているけど、今日は丸山さんが担当。





わたしじゃなくてよかった。





このあとも一緒だったら

おかしくなってしまう。





気持ちの整理がつかないまま

家路についた。

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