二度目の初恋【増田俊樹】

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貴方「自分は好きでいたつもりだったけど…そうじゃなかったんです。昔好きだった人と再会して初めて過去に付き合った人達の言っていた事に納得しました」

増田「それって…まだその人が好きだったって事？」




恐る恐る問いかけてくれる彼に満面の笑みを浮かべて頷いた




貴方「はいっ」

増田「…」

貴方「振られているので諦めたつもりでいたんですけど諦めきれて無かったみたいです。良い意味で何も変わっていないその人にまた恋に落ちてしまいました笑」

増田「…」

貴方「でもそれと同時に後悔もしました」

増田「後悔？」

貴方「はい。私を好きだと言って付き合ってくれていた人達に対して酷い事してたなって…自分の本当の気持ちに気づいていなかったとはいえ悲しませた事は事実なので」




彼らは私と付き合ってる時にどれ程の不安や不満を感じていただろう。
私でさえ気づかなかった気持ちに気づくくらいだったって事だもん…




貴方「でも、だからこそもう自分の気持ちに素直になろうって思ったんです！」

増田「素直に…」

貴方「はい！素直に！振られたからとか、どうせ自分なんかじゃとか、そんな理由で諦めるのはもう終わりにしようって決めたんです」




そんなのは些細な理由にしかならない。
あの時…高校時代もっと増田さんに自分の存在をアピールしていたら何かが変わっていたかもしれない。
そう思ったら凄く悔しかった…
だからもう逃げない。今度は頑張るって決めたから




貴方「あ、でも今彼女さんがいるみたいなので苦戦中なんですけどね笑」

増田「そっか笑」




笑って月を見上げる増田さんを見て私も夜空を見上げた

良かった。解決とまではいっていないだろうけどもう下は向いていない。
それだけで少しでも増田さんの力になれた気がして嬉しかった




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