二度目の初恋【増田俊樹】

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時間になり、この前と同じメンバーで収録が始まった
まだ慣れない現場にやっぱり緊張してしまったが私ももうプロの声優だ。置いていかれないように頑張らなきゃ


どんどん収録が進み、もうすぐ出番なんだけど…どこのマイクに入ったらいいんだ…！？

スムーズに入れ替えでマイクを使用する共演者さん達を見て関心しつつ焦りも出始めた
どこもタイミングが悪かったり人数がいっぱいだったりで中々入れない…




増田(こっち)

貴方「！」




マイク付近でウロウロしていると増田さんが口パクで合図をくれ手招きをしてくれた
サッと間に入れてもらいなんとか自分のセリフを言えてホッとすると増田さんと目があった

良かったね、と言うような視線を送られ静かに微笑み返し私は席に戻った




✿ ✿ ✿




無事に収録を終えて楽屋へ戻った後、真っ先に増田さんの元へ向かった




貴方「増田さん！さっきはお気遣いありがとうございました！」

増田「どういたしまして！最初はタイミング掴むの難しいよな〜笑」

貴方「はい笑、でも本当に助かりました！」

増田「気にしないでいいから！じゃあお疲れ！」

貴方「あっ…」

増田「？」




楽屋を出ていこうとする増田さんを見て思わず声が出てしまい口を抑えたが遅かった
不思議そうにしている増田さんに迷ったが思い切って口を開いた




貴方「あ、あの…！連絡先を頂けないでしょうか…！」

増田「なんだそんなことか！笑、全然いいよ！LINEでいい？」

貴方「！は、はい！ありがとうございます！」




すぐにスマホを取り出すとQRコードを私に見せてくれて慌てて読み込むと画面に " 増田俊樹 " の4文字が表示された




貴方「ありがとうございます…！」

増田「いいえ〜あ、Aちゃんってこの後予定あるの？」

貴方「ないです！」

増田「なら駅まで一緒に帰らない？」

貴方「えっ、いいんですか？」

増田「もちろん！高校時代の話もしたいしさ！」

貴方「じゃあぜひ！」




他の皆さんに挨拶をしてドキドキと鼓動を速めながら増田さんと楽屋を後にした




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