162話 ページ12
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「…っ」
朝、なのか。
薄暗い天井にふと目線をバルコニーの方に向けると人が壁にもたれかかっていた。
ボヤっとした視界で見つめているとこちらに気づいたのかびっくりしてすぐ部屋から出ていってしまった。
「…ぁ。」
グラグラする視界の中ベッドから起き上がってバルコニーの方に近づく。
息を潜めているのか誰かが口を手で塞いで外壁にもたれかかっているのが見えた。
「…誰だ、？」
奇襲ならば対応せねばならないが何故かこの者に対しては何も危機感が持たない。
そしてまた足元がふらついて躓いて床に顔をぶつけかける。
ぶつけそうになった直後、外壁にもたれていた者がすぐ様阻止してくれていた。
「…ぅ……ぁ、」
視界どころか体内が熱く燃え上がるような苦しみに動悸がある。
ゼーゼー苦しそうにしてると抱きしめられる。
微かに聞こえる『大丈夫だよ』という声。
ひょいっと身軽にAを持ち上げてベッドに寝転がした。
薄暗い部屋に辛そうなAと赤黒い目の彼。
愛おしそうにじっと見つめたあと、出ていこうとする彼の服を引っ張る。
「……いか、ないで…」
誰だか不明なのに熱のせいなのか涙がポロポロ零れてきて、らしくないと思う。
出ていこうとしていた足を戻してAの頬に冷たい手を当てる。
ひんやりした死人のような手に心地よく顔を手に擦るように近づけた。
頬を、首を、身体を、冷たい手でまさぐられて身体がビクッと反応する。
安心したのか眠りについたA。
それを見つつ離れてバルコニーから出て行く。
コンタミ「…ばいばいA。」
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乾(プロフ) - m and m sさん» コメント誠にありがとうございます🙇♀️ ﾜｰ!!ありがとうございます〜…!!最近多忙なので超ゆっくり更新ですが、頑張ります👍 (2023年2月27日 23時) (
レス) id: 1cb24a78b9 (このIDを非表示/違反報告)
m and m s(プロフ) - 今までで読んできた小説の中で一番面白いです！これからも無理せず頑張ってください！ (2023年2月26日 12時) (レス) id: ee1b1356d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乾
| 作成日時：2023年1月6日 19時
