161話 ページ11
.
眩しい。
無理矢理まぶたを開けて前を向く。
手首を後ろで何か固いもので括り付けられている模様。
舌打ちカマしていると前方から笑い声。
忘れてはいけない。
忘れるはずなどない。
KC「おはようございます〜コンタミさん。あ、実験名で呼んだ方がいいっすかぁ？」
嘲笑ってくるこの男こそが自分をめちゃくちゃにしてAを殺害するように命じた人間。
その横でじーっと口に手を当てて見てくる男。
TRPG国総統格の一人、むつーがいた。
この時は面識はない。
KC「実験体が逃げ出してTRPG国に何しに来たんすか、そのまま逃げておけば何もされなかったんじゃないんです？」
実験中のガラス越しに見た赤い目。
足組んで見下ろしてくる。
コンタミ「…」
無言でキッと睨みつけると嬉しそうに手首を縛っていた縄を外してくる。
意味が分からない行動に困惑とすぐ様離れようと足に力を入れるが入らない。
入らない、ではなく入れない。
また繰り返してしまう、また嫌われてしまう。
KC「あ、むつーさん、TRPG国に何かあったらこの子使ってもいいですよ。俺らに逆らえないんで…ぁ、あとこの中の誰よりも強いんで命令外の事はしない方が身の為ですから。」
Aに嫌われたくないから縁を切るつもりで戻ったのに、このままじゃまた繰り返してしまう。
コンタミ「ｯ…！」
KC『アンタは最高傑作なんでケイタの命令以外には数回だけ逆らえるようにしておいたから殺されかけたら使ってくださいね。あ、もちろん俺らには攻撃出来ないですよ。』
こいつが最後の最後で無理矢理付けてきた力…。
確か今はAが自分の血飲んじゃって眠った時に1回使ったから残り3回か…。
仕方ない…使うか。
むつー「…まあいいか、KCさん、1回借りたいんですがよろしいでしょうか？」
2人が顔を合わせたその瞬間、
立てなかった足が立てるようになり2人の前から風のように消えたコンタミ。
消える時にKCと目が合い睨みつけると口をパクパクさせて伝えてくる。
コンタミ「！！！」
"お前、戻ったな？"
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乾(プロフ) - m and m sさん» コメント誠にありがとうございます🙇♀️ ﾜｰ!!ありがとうございます〜…!!最近多忙なので超ゆっくり更新ですが、頑張ります👍 (2023年2月27日 23時) (
レス) id: 1cb24a78b9 (このIDを非表示/違反報告)
m and m s(プロフ) - 今までで読んできた小説の中で一番面白いです！これからも無理せず頑張ってください！ (2023年2月26日 12時) (レス) id: ee1b1356d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：乾
| 作成日時：2023年1月6日 19時
