５人と私の奇妙な関係(Retry)

母性？~潤~ ページ6

ロケが終わって社長の家に駆け付けると、有り得ねぇ話をされた。



なんだそれ。全部情報をネットに洩らす奴ならどうすんだ？






社長に必死に訴えても「きっと良い子だよ」という返事のみ。



「youたち遅刻したから反対する権利ないよ」とも言われ…。


仕事だっつーの。



自分の目で見ねぇと信じらんねーってことで、



メンバー５人でそいつの部屋に押し掛けた。






俺ら全員に合鍵を渡されたから、それを使って部屋に入る。



俺らが居た合宿所と内装そっくり。



「うわ、懐かしいな…」なんて声が洩れる。




んで、噂のAちゃんは？



電気煌々とつけたまま出掛けてんのか？



ふと一部屋のドアを覗くと、ベッドで寝てる。



無防備すぎんだろ…。






子どもみたいな寝顔に、頬っぺたをぷにぷにする。



うん、柔らかさはニノの勝ち。



と思ったら、俺の指をガッシリ掴んで離さねぇの。



赤ちゃんか？





A「ゆうすけ…」



ゆうすけって誰だよ、俺は潤だし。





松本「俺、今日ココ泊まってくわ」



ニノ「え、なんで？早速惚れた？」



松本「惚れてねぇよ。でも、指離してくれねぇし。


こんな熟睡してんのに起こしたら可哀想じゃん？」





惚れたとかじゃなく、きっと俺に隠されてた母性…だと思う。




相葉「じゃあ、俺も泊まろー。家帰っても寂しいし」



大野「マジ？じゃあ俺も泊まる」



相葉「しょおちゃんとニノも泊まろうよ」



ニノ「そこまで言うなら…」



櫻井「じゃあ俺ビール買ってくるー」



なんて、騒ぐ４人を尻目に俺はAちゃんの側から離れられずにいる。




もう一度寝顔をじっと見る。



少し開いてる口と、目尻に涙の跡。



無防備だと思った寝顔は妙に色っぽく見える。







…仕方ないから今日はこのまま俺が隣で寝てやるか。



涙の跡をそっと指で拭う。



社長の言う通り、きっと良い子だ。



会ったばかりなのに、しかも寝てる姿しか知らないのに、



何故か愛おしい。




この気持ち…



いや、これはきっと俺の母性だ…よな？

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