５人と私の奇妙な関係(Retry)

歴然の差~翔~ ページ12

松潤ったら変に気ィ回しやがって…。



いや、気持ちはすっげー有難いんだけど、違うんだよ！



松潤とAちゃんと二人で買い物行ったら、それって言わばデートだろ？



そんなの、ずりぃじゃんかよ！



くっそー！俺も行きたい！





ポケットの中から煙草を取り出し火をつける。



あと２本か…。あと２本？これだ！



俺は点けたばかりの煙草を携帯灰皿にぐしゃぐしゃと押し付け、



上着を手に取り駆け出した。





エレベーターから降りると無精髭の男性が「え？あれ？」と外と俺をキョロキョロと見る。



…なんだこいつ。挙動不審にも程があるだろ。



構わず俺はマンションを飛び出した。





幸いオーラを隠しきれない松潤は後ろ姿でもすぐにわかって。



つーか、松潤の手。なんで肩抱いてんの？



まじかよ…もう間に合わなかったか…。



松潤の楽しそうな笑い声が風に乗って俺のもとまで届くし。






と思ったらAちゃんが松潤の元を離れ深々とお辞儀をした。



なんだよ。「彼女にしてください」とか言っちゃってんのか？





顔を上げようとしたAちゃんとばっちり目が合う。



A「あれ？櫻井さん…？」



気まずいことこの上ない。





櫻井「煙草切れちゃって。俺も買い出し」



松本「電話くれればついでに買ったのに」



櫻井「そ、そうだよな。あ、でもほら。


マスコミとか、どこに張ってるかわかんねぇし。スキャンダルになったら大変じゃん？」




松本「マネージャーです…で大丈夫でしょ」




なんだよ。なんで一緒に行こうって言ってくんねぇんだよ。




櫻井「そうじゃなくってさぁ…」



A「…じゃあ、３人で行きましょうか」



そう！その言葉を待ってたんだよ。さすが俺のハニーちゃん。









松本「じゃあ、急いで買って急いで帰ろ！」



松潤が俺が来てからずっと渋い顔してたのはそこか！



櫻井「ありがと。でも、全然眠くねぇから大丈夫だよ？」



笑いかけると松潤もニコっと昔と変わらない天使の笑みを浮かべる。



やっぱり松潤の笑顔は可愛いな。






A「櫻井さん、潤くん、早く行きましょ」



松本「あぁ、行くか」



…潤くん？



俺は櫻井さん？



なにその歴然の差！？



やっぱり付き合い始めたのか？

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