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No.9 ページ10




「オマエ……オイラが誰だか分かってねぇようだな、うん」


『いや知ってるって。
さっき言っただろ』


「うるせぇ!!」





プププかわいー!いつまでも裸でいると風邪ひきますよー!…なんて言って、口に手を当てて調子に乗っていると



少し空気がシン……として

「…この状況分かってやってんのか?それ」



明らかにトーンの変わったデイダラの声がやけに響いて聞こえた。




あ、やばい。やりすぎた…と体を起こそうとしたとき、
突然間近に迫るデイダラの顔。



『……ヘッ!?』



この一瞬でこんな近くに??
待って。な、何が起きてる??



被さってきたデイダラから逃げようと体動かそうとするも、伸びてきたデイダラの手が私の手首をそれぞれ押さえつけ動きを封じられる。



それなら足…!と、股間蹴りを狙うもデイダラの足が私が動くよりも先に私の足の間に入り込んでそうはさせてくれない。




「……」


『……ッ』




ってか顔近っ!?
お風呂上がりのいい匂いでクラクラする。
……私と同じシャンプーの香りだ。




「もう一度聞く、
状況分かっててオイラを馬鹿にしてんのか?」


『……っ』




語尾が抜けてる。真剣(まじ)だ。

……この人に掛かれば、
そう簡単には殺られたりはしないけど
…でも、勝てる気がしない。





『争いたくは無い、です…ごめんなさい……』


「……は?争い?」




眉をしかめたデイダラ。
何か間違った事を言っただろうか?




「…分かってねぇな
忍である前に男と女だろ」



眼光鋭く睨まれて言葉も返せない。





『はい…』


「…ッチ」





あからさまにシュンとした私を見て舌打ちをかますと
案外すんなり退いてくれた。




「あー、ほんとに風邪ひくかもな、うん」



ズビッと鼻をすすりながら服を漁り出すデイダラ。

うん、お風呂上がりに髪を少し濡らしたままずっと上半身裸で居たんだもんな。



そんな彼の背中を見つめたまま、私は動けないでいた。




…頭が追いつかない。




「んで、お前はこれ」


『…!』



バサッと顔に降り掛かってきた黒いロングコート。
…いや、マントかな?




「服ねぇんだったらそれで隠せ」


『……ッッッ』




スパダリかよ…っ!

思わず貰った服に顔を埋めると
「お、おい…?」と心配そうに声をかけてくるデイダラ。




『嫁いできませんか』


「馬鹿か、うん」





馬鹿なのは知ってる。
カカシせんせーにもよく言われてるしな。




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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月10日 0時

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