出会いは突然だった。【デイダラ】 (ページ8)

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Ｎｏ．７ページ8

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……だめだ、お風呂場で寝ちゃ。

重い瞼をなんとか持ち上げながらお風呂から上がり
衣服を身にまとっていく。

あと髪もちゃんと乾かす。そこだけ女子力。

『ねんむ……デイダラ、次お風呂入るー？』

一応お湯は溜めたままだけど。

デイダラに声をかけながら部屋に戻ると、
そこには誰もいない。

『……え？』

念の為、財布を確認する。
カバンにしっかり入ってる。

忍術で他人から見えない状態にしておいた巻物等もちゃんと残ってる。

でもまあ、こんな簡単な術
彼には容易く解かれてしまうんだろうけど。

突然居なくなった彼の存在に少し混乱するも眠気が勝る。

身体中の傷と何日分かの疲れや睡眠要求に負け、
そのままベッドに倒れ込んだ。

周りをよく見ると、あの装束と傘も無くなってるから
どこかに出かけたんだろう。

『デイダラ、どこ行ったのかなー…』

その言葉を最後に、私は深い眠りについた。

。。。。。。。。。。。。。。。

＊デイダラside

「戻ったぞ、うん」

シンと静まり返った部屋。
声をかけても返事がない。

…まさかまだ風呂？
風呂で寝てたり……

そんな考えが頭を過って早足で奥へと進む。

「……」

『………ん……』

コイツ、偉そうに大の字になって寝てやがる。

オイラは仮にも抜け忍…重罪人だ。
それなのにこんな堂々と寝やがって……

このオイラを舐めてるのか？この女は

つか心配して損した。

またため息がこぼれる。
買ってきたコレもAが寝ている今、役目を果たさない。

「それにしても」

すごい怪我だな。

あちこち切り傷擦り傷……
忍術によってつけられたであろう傷もたくさん目に入る。

寝ていても痛いのか、たまに痛そうに顔をゆがめている。

しかし、この女はいつもそうなのだろうか？
こんな薄っすい布っ切れで出来た浴衣にこの寝相…

相手は重罪人なのに呑気に寝てやがる。

『ふぁ…………』

「！」

…寝言か。

「って、ちょ、まじで勘弁しろよな、…うん…」

み、見える見える…！

急いで掛け布団を被せると、
傷に当たったのか痛そうに顔を歪めるA。

「…ッチ」

こんなのオイラのキャラじゃねぇが…
手当てしてやるか

はだけた服の隙間はあまり見ないように、
見える部分だけの傷の応急手当てだけはしてやった。

オイラに感謝しろよな、うん……
……割と真面目に。

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