Ｎｏ．６ ページ7
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『よォし！！寝るぞ！！』
「その前に風呂入ってから寝ろ!!」
すぐに寝る体勢に入ると怒られた。
オカンみたい。
でもまぁ仕方ないか……
ここ一人部屋だし、ベッド一つだけだし……？
その場で服を脱ぎかけてハッと顔を上げた。
「誰もお前なんか襲わねぇよ、うん
あと脱ぐならちゃんと脱衣所にいけ!!」
この人見た目によらずしっかりしてんな……
生憎、着替えは下着しか持ってきていない。
服なんて持ち歩いていると荷物になって
いざと言う時に邪魔だから。
「服、それしかねぇのか？うん？」
『あー、うん…
でもこの宿の浴衣があるから大丈夫』
「……あー。
そうか、うん……」
なぜか手で顔を覆った彼。
『ってか、私もデイダラって呼んでもいい？』
「…なんで知ってる？」
ギロ、と睨まれ少し怯んでしまう。
『岩隠れの抜け忍デイダラ。
さっきのサソリが口にしてた名前から
ビンゴ･ブックに載ってたのを思い出した！』
あれだけお互い名前を呼びあってたらさすがに気付く。
「ふぅん……なるほどね
ま、いいぜ
そんな長い付き合いにはならねぇと思うがな、うん」
『ありがとう！私もAって呼んでね。
じゃ、お風呂行ってきます』(早口)
返事を聞くよりも先に脱衣所に駆け込んだ私。
ち……ちょーこえー……ほんとに怖ぇ……
さっきの目見た？私やっぱ殺されそう。
なになに？長い付き合いにならないってどういう事？
やっぱり早死されられるって事かな、意図的に。
半泣き状態でボロボロになった服を脱ぐ。
この服は……もう捨てよう。
いざとなったら浴衣のままデイダラのあの黒い装束を借りて服の調達に行けばいい。
『いてっ』
体のあちこちが染みる。
また傷だらけだ。
デイダラは綺麗だったな…。
顔しか見えていなかったものの、
そこには目立つような傷一つもなかった。
綺麗に戦うのか、傷付く間もなく相手を倒せるのか。
どっちにしろ私よりも強い…ってのは確実だと思う。
戦って見なきゃわかんないけど。
傷が痛むからゆっくりと全身を洗い、ブクブクとお湯に浸かっていると、温かいお湯に安心したのかどっと疲れが出てきた。
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作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2022年12月10日 0時
