Ｎｏ．３７ ページ38
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そういや、知り合いだって事はバレちゃダメなんだった。
特に私。
あっちには私の顔はもう割れてるだろうし
「何だ？あの爆発が芸術だってのか？
芸術ってのは長く美しく後々まで残っていくもの…
永久の美が芸術だ」
「同じ物造りとして旦那…アンタは尊敬するが
芸術ってのは美しく儚く散っていく
一瞬の美を言うんだよ…うん」
……と、繰り広げられる芸術のあれこれに
サクラが動揺し始める。
「ふざけやがって…！」
抑えきれなくなったナルトがサソリに向かって手裏剣を投げるも、サソリはそれを“見ずに”尾で弾き返した。
…！
『…《鏡眼》!!』
目を凝らす。
サソリのあれはもしかして傀儡…？
あの体自体が傀儡だろうか？
中に誰かが入ってるシルエットが見える。
「…デイダラ
てめーはオレを怒らせてーのか？」
「だから…
多分怒るだろーけどってさっき言ったろが うん!?」
そういや…
デイダラにはイライラしてたんだったな私。
木の葉では大恥をかいたなぁ
『おいクソ金髪』
「…！」
鏡眼でデイダラの上に大きなトンカチを創り出した。
ここに来る前にトンカチを目にしたから
今咄嗟に創り出せただけだけど。
『おらっ』
ブンッ！と横振りでトンカチを動かしたけど
デイダラが避け、それは当たらなかった。
「…、やるねぇ」
『当たれよ!!』
やっぱりムカつくところは変わってなかった。
「オイラの芸術は爆発そのものだ
旦那のびっくり人形喜劇とはワケが違うぜ！うん」
その言葉がサソリの癪に障ったのか
サソリの尾がデイダラに向かう。
しかしデイダラはその尾を避けて、
我愛羅をくわえたあの白い鳥に飛び乗った。
「チィ…」
「じゃあな旦那」
飛び上がるその白い鳥。
デイダラがちらりとこちらを見た気がした。
「……、」
そのとき。
＿＿ｼｭﾝｯ
『…！』
サソリの投げた手裏剣が私の頬を掠めた。
《鏡眼》を解除してなくて良かった。
少しズレていたらあれは絶対に目を直撃してた……
「おい旦那……!!」
「あの“目”はイタチ程では無いが中々に厄介だから
潰しておこうと思っただけだ…
何も殺そうとはしてねーぞ」
「……チッ」
デイダラの乗るその白い鳥は洞窟を出ていく。
「待て！コラ!!」
それを追うナルト……待って。
「よし！」
それが狙いか…！
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作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2022年12月10日 0時
