No.27 ページ28
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『……、』
__もう、朝か。
デイダラはもう既に起きていて、
チェックアウトの準備をしていた。
『…おはよ』
「はよ」
……なんかいつもよりどんよりしてるっていうか、暗い…気がする。
ベッドから降りて私も準備しようとしていると、
髪を結っていたデイダラがふとこちらに振り返った。
「ずっとお前に聞こうと思ってたんだけどよ…
木の葉って事はイタチの事も知ってんだろ?…うん」
『え…あぁ、イタチ?知ってるよ』
「アイツが今どこで何してるとか…知ってんのか?」
確か……私が任務でしばらく木の葉を不在にしてた時に
イタチが木の葉に来てた…ってのは聞いた事あるけど。
『なんか、“暁”?っていう謎の組織に加入してる、
みたいな事は風の噂で聞いた事あるけど……
イタチが里を抜けた時から会ってないから
彼が今何してるのかとかは分かんないや』
「……ふぅん」
イタチ、ビンゴ・ブックに載ってたっけ。
彼の事を聞いてくるなんて。顔見知りか何かだろうか?
『彼とは知り合い?』
「ん?あぁ…まぁな。うん」
私とは2歳差という事もあって小さい頃とか仲良くしてくれてたし、だからこそ今はみんなイタチの事を私に話そうとしなかった。
「その“暁”っていう組織、
お前は見た事ねぇんだな?…うん」
『え?うん。見たこと無いよ』
「…そうか
(どうりでオイラの事を知らねぇわけだ…うん)」
一体何を聞きたかったんだろう。
一方的に聞かれるのもアレだったので、
私も気になっていたことを聞いてみることにした。
『デイダラってさ、』
「ん?」
『…この宿の受付の女の人と知り合い?』
「へっ」
動かしていた手を止めて再びこちらに振り返るデイダラ。
…なんだその反応は。
「や、別に……どうした急に?…うん」
『いや、なんか…
あの女の人の、私に対しての視線がすごくて(?)』
実はデイダラの彼女でした…とかだったら
シャレにならん。まじで。
「あの女が?お前を?…ふぅん、」
『ちょっと気になっただけ。ごめん』
「……あの女は確か一昨日、だったか?
オイラに迫ってきた奴だ…うん」
『エッ』
せ、迫ってきた?
「まぁ、丁重に断ったがな。うん」
『…告白…?』
「まぁな…うん
別にそういうの興味ねぇし」
『う、ん』
“興味無い”
そうだよね
好戦的な性格してるし
…。
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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月10日 0時