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No.11 ページ12







__それから辿り着いたのは定食屋さん。



『んんんんんまっ!』


「……うめぇな、うん」



私たちは2人で黙々と料理を消化していた。
ご飯3杯目をオカワリした時にはデイダラに引かれたけど。





「さっきから見てたけど、
アンタたちほんとに美味しそうに食べるねぇ……
作った甲斐があるよ!」


店主と思われる奥さんが店の奥…調理場から出てきて、
カウンターに座る私たちにそう言った。




「そんな可愛らしい新婚夫婦さんには……
ハイッ!オマケだよ!!」



ドンッ!と目の前に出された唐揚げ2人前。


『「……ッ!!?」』




って、なんつった!?

し、新婚夫婦…!?



頬がじわぁっと熱くなるのがわかる。
周りからそんな風に見られてたなんて。

確かに、デイダラは今傘取ってるしな…




『な、なな…!』



焦って否定しようとした時、




私の言葉にわざと被せるように、


「ありがとなオバチャン!うん!」


……といって、唐揚げに手を出し始めたデイダラ。





満足したように去っていったオバチャンを見送ってから私はデイダラに向き直った。




『ひ、否定しないの…!』


「だって、否定したらコレ取り上げられるかもしんねぇだろ?うん?」




そういう理由かよォォオ




「つーか、顔赤ぇぜ…熱出たか?うん?」


『ちっがーーーーう!!』


「!?」




コイツ…!顔の良さ自覚してない!!腹立つ!!
顔面乱用しやがって…!(内なるA)




「この指輪。
勘違いしたのかもしんねぇなあのババア…うん」




しかもババア呼ばわりかよ。
さっきちゃんとオバチャンって言ってたくせに。





…でもさすがにご飯3杯目もオカワリしたらお腹いっぱい。

目の前の唐揚げは全部デイダラに譲り、
ひとりお茶を飲んで落ち着いていた時。




「ちょっと、君らいいかい?」


去っていったはずのオバチャンがまた出てきて、
私たちにチラシのような物を差し出してきた。




「これ、どうだい?明日、この里の祭りがあるんだが…良かったら来てみるといいよ」



私の分の唐揚げに手をつけていたデイダラも
まじまじとそのチラシを見ている。





『ありがとうオバチャン』


「サンキュー、うん」



ってか、いい食べっぷり…さすが若いな。




『あれ?デイダラって…何歳??』


「…あ?」






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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月10日 0時

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