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No.10 ページ11









あれから私がベッドを占領して2度寝してしまい、その後デイダラは寝ずにずっと座ってたらしい。ホントごめん。



そんな時、部屋にグゥゥ……と音が響いた。



「……腹減った」



デイダラのお腹の音のようだ。
…なんか可愛い。




『私も昨日から何も食べてない』


「へぇ、丸2日か……そりゃキツいな、うん」




19歳はまだまだ若い。(自分で言う)

そう、育ち盛りでもあるのだ。
もっと食べなければ……((





「サソリの旦那は食わなくていーから
任務のせいでオイラも丸2日食ってねぇ、うん」




あ、私と同じだ。
ってか、さっきも言ってたな……
サソリは寝も食いもしねえとか何とか。


なるほど。
サソリに合わせてデイダラも食べてなかったのか



……ん?任務?さっき任務って言った?




『…ね、任務って何の任務??』


「大名殺しや建造物の破壊」


『……』




聞かなきゃ良かったわ。




『……よし!』




気を入れ直してベッドから降りると、デイダラが買ってきてくれた無地の黒コートを羽織った。




「…どっか出てくのか?」


『ご飯食べに行くの。デイダラも行こうよ』




頭上にハテナを浮かべながらも準備してくれるデイダラ。
やっぱり、その装束と傘は欠かせないのね。




「どこ行くんだ?うん?」


『ここから少し離れてるけど、隣にある隠れ里。
まだ行ったことはないけど…』


「へぇ…」





ここの里のご飯はまずいらしいから。(失礼)


デイダラが傘を被るとチリン、と鈴の音が鳴る。




……私ってば、なんかとんでもない人と一緒にいる気がする。知り合いにでも見つかったらまずいよね、きっと…


抜け忍だもんなぁ、デイダラは。














「ほぉ……こんな所に里が。」


『ある事は知ってたけど、私も実際に来たこと無かった』






デイダラは気にならないのだろうか。
受付の子達の視線とか。

あの子たち結構可愛かったけど
そういうのどうでもいいのかなあ…なんて


宿を出てから頭の中でモヤモヤしてる。





「どーした?行かねぇのか?…うん?」




声をかけられハッとすると、私の顔を少し覗き込むようにしてこちらを見ているデイダラ。




『!い、行こう』



「おう」







やっぱ、顔がいいんだよなぁ、、
彼の顔が傘で隠れててよかった。


今デイダラが傘を被ってなかったらまともに返事できていなかっただろうな。…ナニコレ。










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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月10日 0時

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