【マサイ】コーヒーの香りに包まれて2【Fischer's】

本番 ページ15

机の上に飲み物とパソコンをセットし終え、ソファーの向かいに立てた三脚の上にカメラをセットする。ある程度の操作方法をマサイくんに学ぶ。

｢っしゃぁ！時間だし始めるか！｣

私はカメラの左側に座り、万が一のためにタオルを手に握る。

｢よーい、、スタートっ｣

と私が声をかけて、撮影ボタンを押す。

｢どうも！Fischer'sシルク！｣

｢モトキッ！｣

｢まさあああいっ！！｣

と各々自己紹介をし、始まった生放送。
私は音無しでスマホ画面を眺めつつ、本人達を直接眺める。素晴らしい特等席だ。と思いながら彼らの会話に耳を傾ける。

生放送中盤になり、ウオタミさんが盛り上がっている中、絹張さんが急に真剣な顔でカメラを見た。

｢今日はタイトルにある通り、ウオタミさんに大事な発表がある。｣

ひと呼吸おいて、マサイくんに振る。

｢これから先はマサイが説明します。｣

絹張さんとモトキさんは静かにマサイくんをセンターにするために移動する。
移動したあと、絹張さんはウオタミさんの反応を見ているのかパソコン画面から目を離さない。
モトキさんは机の上のグラスをただ見つめていた。

マサイくんはセンターに座り、水を一口飲む。
そして深呼吸一回して、カメラを見つめた。

｢Fischer's、マサイ。今日は報告があります。｣

next…

報告→←撮影準備

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す