48. ページ48
.
2日後、某レコーディングスタジオに来ていた。
今日は新曲のレコーディング。
もちろん、私にできる仕事なんてないんだけど
浅田さんは現場を見るのも勉強だからと
連れてきてくれた。
スタッフさんで賑わう室内。
西島さんが入ってくるとまた一段と騒がしくなる。
「おはようございます。」
西「ん、」
いつも通り挨拶したけど
西島さんからは何の返事も返ってこなかった。
その日は1日必要最低限の会話をするのみ。
むしろ、その会話すら素っ気ない。
どうしてだろう。
西島さんのことが好きだと自覚してから
彼の少しの行動でこんなにも悩んでしまう。
付き合ってもない男性の家に上がり込む女だって
思われちゃったのかな。
2日前の真司郎くんとの出来事を思い出す。
彼は、返事を聞いたあともいつも通りだった。
家まで送ってくれて、
気まずくなるのは嫌やから。
そう言って普通に接してくれていた。
お休みが明けて、西島さんに2日ぶりに会うと
人が変わったように態度が変わってしまった。
最初こそ、気のせいだと思ったけど
段々そうじゃないって、避けてるんだって、
気づいてしまった。
「西島さん、カフェラテです。」
浅田さんに頼まれて買ってきたカフェラテを渡す。
西「浅田さん、カフェインレスの
カフェラテ頼んだんだけど。」
私が買ってきたのはカフェインの入ったラテだった。
浅田「買い直してきます。」
バタバタと忙しい浅田さんはそう言って出ていった。
私に言ってくれればいいのに。
ミスしたことも、直接話しかけてくれないことにも
落ち込んでしまう。
浅田さんを追いかけて外に出た。
「浅田さん、すみません。」
浅田「いいのよ、私が伝え忘れてしまったんだもの。
カフェインレス、覚えておいてね。」
浅田さんはバタバタと行ってしまった。
何してるんだろう。
2日前、最後にLINEが来た時は普通だったはずなのに。
それどころか、キスした時はあんなにも
優しい表情でいてくれたのに。
誰もいない廊下
ふと1人になって思い返すともう訳が分からない。
好きってこんなに辛いんだ。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
結 - 物語読みました｡ 沢山のいやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでした｡ (2022年1月11日 22時) (
レス) @page50 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 同じく50.のここの部分 目が会う度に跳ねる心臓｡ これ正しくは目が合う度に跳ねる心臓｡ではないんでしょうか？ (2022年1月11日 22時) (レス) @page50 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語読んでいて気が付いたのですが…｡ 50.のここの部分 ひとつずつ傷がいかないように丁寧に運び込む｡ これ正しくはひとつずつ傷がつかないようにではないんでしょうか？ (2022年1月11日 22時) (レス) @page50 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語読んでいて気が付いたのですが｡ 49.のここの部分 音ひとつひとつにこだわって何度も何度も撮り直す西島さん｡ これ正しくは録り直す西島さん｡ではないんでしょうか？ (2022年1月11日 22時) (レス) @page49 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語読んでいて気が付いたのですが…｡ 48.のここの部分 お休みが明けて、西島さんに2日ぶりに会うと これ正しくは西島さんと2日ぶりにではないんでしょうか？ (2022年1月11日 22時) (レス) @page48 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ma2894am | 作成日時：2021年7月7日 23時
