もじゃもじゃ ページ19
店「Aちゃん疲れてないかい？」
「大丈夫ですよ？どうしたんですか？」
店「いやー銀さんにAちゃんを休ませろって言われてねぇ」
「あの銀さんがですか？」
店「他人をこき使うの銀さんが他人の心配するなんて珍しいこともあるもんだ」
「確かにそうですよね」
店「それくらいAちゃんのこと気にかけてるってことか」
仕事の合間に銀さんがこっそりと私を心配してくれてることを親父さんから聞いて、嬉しくて仕方ない
もう少し詳しく私の状況を説明するなら、親父さんにこのニヤニヤとした間抜けな顔を見られないように親父さんに背を向けてお盆で顔を隠している
どう考えても不審な人物であることに違いない
？「そこのお盆のお嬢さん、団子を土産に買って行きたいんじゃが頼んでも良いかのう」
「は、はい！少々お待ちください！」
あれをいじられて注文を受けることになるなんて、これは黒歴史化決定だ…
それにしてもここら辺では聞かない訛だったな
恥ずかしさからいつもの2倍速でお土産用のお団子を包みながらお客さんの顔を確認するために顔を上げると、サングラスに焦げ茶色っぽいもじゃもじゃの男の人
銀さんが染髪したらこんな感じなのかな？と妄想ばかりが膨らみ、あの銀髪のもじゃもじゃが恋しくなって小さく溜め息をつくと作業をする手が止まる
そういえば今日は銀さん来てないなぁ
仕事中なのに銀さんのことを考えると手が止まってしまうくらいに私は銀さんに支配されてるようだ
そんな私に喝を入れるようにお客さんが口を開く
？「あのぅ金時君へって、メッセージプレート入れてもらえますか？」
「うちはケーキ屋じゃないんでちょっと無理です」
？「ああそうじゃったのう！すまんすまん！アハハハ、アハハハ！」
「ふふふ、プレートはないですけど、新作のお団子2本おまけしときますね」
やけに愉快で声が大きいお客さんに釣られて笑いが溢れ、上機嫌の私は新作のずんだ味のお団子も包んで渡す
お会計を済ませるとお客さんはこれまた陽気に下駄をカツカツと鳴らしながら大股で店を出て行った
聞き流しちゃったけど金時って銀さんの色違いで、サラサラの金髪ストレートパーマだったりして、とまたまた妄想を膨らませていたのは言うまでもない
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霊花 - ページ12 神楽と新八絶対様子見たじゃん (5月22日 0時) (
レス) @page12 id: 8e6903f587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るう | 作成日時：2022年8月17日 16時
