__11 ページ12
席について、今日はAちゃんに話をしに来ただけなので特にやることもなくぼーっとしてれば、注文したココアが運ばれてきた。
「珍しいですね。今日は書き物、しないんですか?」
「ん?まあね、Aちゃんに聞きたいことがあって来たから」
「聞きたいこと…?」
不思議そうにしながら「なんでもどうぞ」と言ってくれる。
こんな変な客にも優しくしてくれたら思い上がっちゃうよ。
「シフトがない日、教えて欲しいんだけど」
「え?」
いやそうだよね、普通シフトがない日なんて聞かないからそういう顔になるよね。ごめんね俺ほんと変な客。
困惑した顔で、えっと、と言葉を詰まらせる。
「ごめんなさい。ほぼ入ってるので、思い出せないです。川上さんがお帰りになる時までには確認しますね」
「あぁいいよいいよ、ごめんね。そんなに重要じゃない、から」
「? どうされたんですか?」
「め、…友達がさ、ここに来たいって言ってて」
メンバー、と言いかけて慌てて言い直す。
たぶんAちゃんは気づいてないから、混乱させることは避けたい。
それに、説明に余計に時間をかけると迷惑になっちゃうから。
「そうなんですか!じゃあ今度は是非お友達といらして下さい」
「え、あっ、う、そうだね?」
あまりにも嬉しそうにトレイを抱きしめながらそう言うから、じゃあ会わせてあげるかぁ、と気持ちがころっと変わる。
「…じゃあ、また来るね。引き連れて」
「はい、お待ちしてます」
Aちゃんが笑ってくれるなら、まあいっか。
.
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうな - とっても面白かったです!! (2022年8月2日 3時) (レス) id: 191643a1ba (このIDを非表示/違反報告)
みさみさ(プロフ) - すっごく面白いのでどうか続きをお願いします!!!!! (2017年7月31日 18時) (レス) id: 2452cb85c7 (このIDを非表示/違反報告)
逢月(プロフ) - イマイチ扱い方が分かってなくて^^;ありがとうございます! (2017年5月15日 23時) (レス) id: 67e39d5e3f (このIDを非表示/違反報告)
雨ノ宮心音(プロフ) - 二次創作なのでオリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年5月15日 23時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
逢月(プロフ) - ありがとうございます! (2017年5月15日 14時) (レス) id: 67e39d5e3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みつ。 | 作成日時:2017年5月14日 18時