そして私はまた、最低な朝を迎える (ページ22)

今日:1 hit、昨日:24 hit、合計:95,441 hit

・ページ22

.

「もう暗いしそろそろ帰った方が良いんじゃない」

『そんなん先輩も一緒やん』

「あー･･･私は訳あってすぐ帰れなくて」

『どういうこと？』

・
・
・

彼にこんな話をしたところで、どうするんだと思いながらもこのまま付き合わせる訳にはいかないので事情を説明した

「だから、ひとまず管理人さんに電話して今日は鍵開けてもらって、明日以降は何とかしようかと…」

『スマホだけ持って家飛び出すってドラマやないんやから、、笑』

「キャッシュレス万歳」

『大丈夫なんそれ(笑)』

「ひとまず電話してから決め……え」

『？？』

「…スマホの充電切れてた…」

『ええ？？笑』

踏んだり蹴ったりってこの事を言うんだ、
とことん今日の私はついてないらしい…

『キャッシュレス言うてる場合やないやん』

「はぁー･･･観念して帰るか…」

『じゃあー･･･俺ん家来る？』

「へ？」

『ほら、そこ家やから、充電してったら？』

「･･････」

『そんな警戒心剥き出しで見んでも何もせんって！笑』

「どの口がそれ言えるの？」

『この口、やけど？笑』

さっきその口で平然とキスしてきたのは何処の誰？と再びつっこみたくなったけど、今は本当に困っていて、そして極力帰りたくない気持ちが強く、仕方なく甘えることにした

「…すみませんが、、お願い出来ますか、、」

『貸し１ってことで』

「うぬぬ…」

『その顔、めっちゃおもろい笑』

「てかさ、ずっと思ってたけど、何で段々とため口なの！？」

『ええ～～先輩って感じせんからかなぁ～あ、仕事面ではちゃいますよ？』

そんなこんなで文句を言いながら、本当に５分くらいで長尾くんの家に到着。
結構綺麗にしてるんだと感心。
というか一人暮らしなのに部屋広くない？

『適当に座っててください～～あ、充電器そこ』

「ありがとうございますー…」

『めっちゃ大人しくなるやん笑」』

「いや、男の子の部屋ってそんな来ないから」

・
・
・

『あーそういえばこの家に女の人来たのも初めてやわ』

「…それは絶対嘘」

『えぇ？ホンマやって。どんだけ遊び人やと思ってるん』

「彼女5人は居そう」

『偏見の塊やん。笑』

・
・
・

会話の途中、通知音と共に
完全に切れていたスマホが点灯する——

不在着信7件
メッセージ5件

あー…私、何やってんだろ…？？

・