そして私はまた、最低な朝を迎える (ページ11)

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『今日は盛り上がりましょ〜！！』

「和也が盛り上がってどうすんの･･･」

『ほら〜Aもいつもの頼んどいたから飲みや？』

「はいはい、ありがと〜」

そう言って受け取ったお酒を
ひと口だけ飲んで、ゆっくりテーブルに置いた

長尾「大橋先輩が一番楽しそうや〜笑」

「2人置き去りじゃんね？笑」

道枝「でも、先輩の言う通り大橋先輩のおかげでゆっくり過ごせてます笑」

「ね〜笑和也に任せて私達はゆっくりしよ〜」

そう言って私は長尾くんと道枝くんの間を抜けて
「ちょっと部長にお酒注いでくるね？」と席を外した

2人が少しでも話せたらいいなーと、
ちょっとしたお節介をやいてみる。多分道枝くんなら、察してくれたんじゃないかな、、

少し離れた席から2人の様子を伺うと、
道枝くんがそっと、私が座っていた位置にズレたのが見えた。長尾くんもちょっと嬉しそう。

「(良かった、、大丈夫そう)」
2人を見て思わず笑っていたのか、すかさず声を掛けてきた和也はアルコールが入って楽しそう。

『A、何ニヤニヤしてるん〜？』

「後輩の成長を微笑ましく思ってただけ〜」

『みっちーと謙杜〜？』

「随分親しい呼び方だね(笑)」

私のその言葉にニコニコしていた和也の表情が一瞬曇ったのに気付かない訳が無かった。その後の和也の言葉の意味も。

『親しいのはAの方やん？』

「えっ…？」

『気付いとらんの？みっちーって他の奴らとはそんなに話さへんのに、Aとは良く話してる』

「そりゃ指導係だし･･･」

『ほんまにそれだけかなぁ～？』

「な、何が言いたいの･･･私やましいことしてませんけど」

探りを入れてくるようなその様子は私が少し苦手な和也だ。
ペースを崩していく前兆のようなものだから――

『まぁ、Aには俺が居るからな。』

「わざわざ言わなくたって･･･」

『一応？釘刺しとこ～と思って』

「ほんと意地が悪い･･･」

『でもそんなとこが好きなんやないの？笑』

私の反応を面白がって周りが盛り上がっているのをいいことに
隙を盗んで触れてこようとする

「･･･ほんとさいてー」

『よそ見したらあかんで』

耳元でそう囁いた和也はすっと私から離れて
再び皆の輪の中へと戻っていった。

「はぁ･･･」

思わずその場に脱力しそうになると
離れたところから私を呼ぶ声が聞こえた

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