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「俺、王子様になるのが夢なんだ〜」
「夢?」
そっか〜。
じゃあ、玉森くんがお姫様か…可愛い。
なんて、お得意の妄想が始まりそうになるのを必死に堪え、宮田くんの話に集中する。
「うん。俺、お母さんにとしくんはかっこいいね、誰よりもかっこいいね、王子様だねって言われてて。だから、いつか本物の王子様になろうって。でも、俺はそんなにかっこよくないし、スタイルも良くないし…オタクだし?」
「そんなことない!宮田くんはかっこいいよ!」
お世辞でもなんでもない。
本当にそう思う。
スタイルが良くないとか、オタクだとか、そんなこと関係ない。
男の人を、今まで妄想の対象でしか見てこられなかった私が、初めてドキドキして、ときめいて。
かっこいいと思ったのは、宮田くんが初めてだから。
「藍川さん…」
「どうしたの?」
「…俺のこと、好きなの?」
「何を言ってるの?」
ん??
何で、私はこうも宮田くんのことが好きだと思われているのだろう。
確かに、宮田くんはかっこいい。
優しいし、笑顔が素敵だし。
だけど、俗に言う好きという部類には入らない。
Loveじゃなくて、Likeという表現をすればいいのだろうか。
むしろ、あなたが好きなのは玉森くんでしょ?
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作者名:みっ。 | 作成日時:2017年9月14日 23時