きっかけはシェアハウス２ (ページ3)

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「ラッキー。良さげな部屋空いてたね！」

カードキーをひらひらさせながらまた私の手を掴んで、今度は指を絡ませ恋人繋ぎになる。

「ねえ、A。こっち来て？疲れたし、一緒にベッドに寝転がろー。」

「うん。」

大きなクイーンサイズのベッドにふたりで横になったけど、まだまだ広い。

もうひとりくらい寝れちゃいそう。

ふふふと笑っていたら、仰向けに寝ていた裕太くんが私の方へ身体を向けた。

「俺さー、仕事で地方とか海外とかよく行くじゃん？」

「うん。」

「ひとりなのにいつもホテルでこのサイズのベッドに寝てるんどけど、それがすっごい寂しくてさぁ。」

「そうだったんだ。」

「だから今ね、こうして隣にAがいることが、めっちゃ嬉しいの。ふふふ。」

「ふふっ、そっか。」

私は嬉しいなんて思う余裕はなくて、どきどきしっぱなしだよ……。

「ねえ、A。もっとこっち来てよ。」

「えー、充分近いって。」

「めっちゃ遠すぎる。もっとだよ。」

「このくらい？」

もう裕太くんの腕に触れちゃってるのにそれでも、もっと来てと言う。

「もうこれ以上、行けないよぉ。」

「んふふっ。捕まえた。」

楽しそうに笑う裕太くんの腕の中に閉じ込められて、心臓が跳ね上がる。

「ねっ、ねえ、苦しいよ……。」

「俺はAと離れる方が苦しいよ。」

「え……。」

見上げると本当に苦しそうな表情をして、私を見つめる裕太くんと視線が絡む。

「………しても、いい？」

「うん……。」

返事を返すと、裕太くんの優しいキスがいくつも降ってきて。

「んっ…んんっ……ハァ……。」

「ハァ……A、好き……。」

触れるだけだったキスが徐々に深いキスに変わって、思わず吐息が洩れてしまった。