57…Ki ページ12
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「ふふっ。このまま寝たいなー。」
そう口にしながら俺の方へ寝返りを打った。
眠そうなとろんとした目。
寝起き特有の、甘ったるい舌足らずな声。
心地良さそうに緩む口元。
ピタッとしたタートルニットで強調された、身体のライン。
無意識に目で追ってしまう自分に気づいて、ハッとした。
「おまえ、もう戻れよ。」
何故だか、このまま一緒にいたらマズイと思った。
「おまえ、たまと付き合ってんだろ?無闇に男の部屋で寝てんなよ。」
それなのにコイツは “ ミツ ” だから平気だとか言いやがる。
俺だってそうだよ。
そう思ってたよ、さっきまでは。
「平気じゃねえ。もう用は済んだからありがとな、ほら早く帰れ。」
急かすように部屋から追い出してから、ベッドに倒れるように寝転んだ。
なんだよ、アイツ。
ガキのくせしてあんな、誘うような真似しやがって。
アイツって、あんなにえろかったか?
俺は今までどれだけアイツのことを見ようとしていなかったのか思い知らされる。
今更なんでだよ。
アイツにはたまがいるってのに。
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作者名:にかみつば | 作成日時:2021年6月23日 17時