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「次何食べるー?」
「そういえば渋谷に新しくクレープ屋出来たんだって!」
「お、ならそこ行こうぜ!」




すぐ真横で聞こえる会話に耳を傾けながら、携帯でメールを打つ。





「貴方ー!行くよー。」





立ち止まって携帯を見ている私の少し先で、中学の友人達が私の方を見る。
男の方は、日向(ひなた)で、女の方は、彩佳(あやか)だ。

2人共、中学入学した時から仲良しで、よく遊んでいた。





『あ、うんー!』





硝子に打ったメールの内容をざっと確認した後、送信ボタンを押して携帯をポケットに締まった。
どうやら、今日は3人とも休みらしくて、渋谷に遊びに来ているらしい。

3人揃って休みなんて、冬休みシーズンにしては珍しい。
私が帰省していなかったら、4人でどっか行けたりしたのかな。

なんて事を考えながら、人混みの中を歩いて電車に乗り、渋谷に着く。




「人やっば。」
「土日はどこも混むよねー。」

2人は人混みの中を歩き、目的地のクレープ屋に向かっていく。





『...今日は多いなぁ。』

「人多いよね。」




独り言のつもりだったけど、聞こえたのか私の数歩前を歩いている彩佳が返事をした。





『あ…うん。人もね、すごいね。』

「もしかして、また見えてんの?」





横を歩いている日向は少し目を輝かせて私を見た。





『見えるけど…別にそんな良いものじゃないよ。』

「でも、俺達にはわからないもんだからさ。ちょっと興味あるわ。」

『絶対見えない方がいいよ。』




呪いが見えるって事は、こっち側の人間だって事。
それは、呪術師になれる素質がある事になる。





「でもさー、呪いを祓う訳だろ?かっこいいじゃん。人助けとかアニメとか漫画のヒーローみてえ。」





『どうだか...良い事ばかりじゃないしね。』





呪いを祓って人助け。

パッと聞こえは良いかもしれないけど、この世界なんて常に死と隣合わせの世界だ。

この世界に居る以上、数分後、数時間後...
明日、1週間後、1ヶ月後にはどうなっているかなんてわからない。





なんなら、つい最近死にかけた訳で。





「...私は貴方に呪術師を目指して欲しく無かったな。」





急に立ち止まって口を開いた彩佳の一言を聞いて、私と日向も一緒にその場に立ち止まる。

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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦 , さしす組
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作者名:ハク | 作成日時:2023年9月15日 3時

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