#11 (59) ―武道Side― ページ17
2005年10月29日
千冬と一緒に愛美愛主の元総長、長内に会って稀咲の話を聞いた。
8.3抗争は稀咲が仕組んだことで
ドラケン君がキヨマサに刺されたことも裏には稀咲がいて。
芭流覇羅のトップが稀咲だとして、なんで東卍にいて、
なんで東卍と芭流覇羅が決闘をしようとしてるのか。
分からない事がありすぎて動き方が分からない。
そこで俺は一度現代、12年後へ戻ってきた。
ある人に話を聞くために。
無機質な廊下を歩く。
ここへ来るのは二度目だ。
花垣 「悪いな、直人。いつも無理言って。」
直人 「構いませんよ、もう慣れましたし。…で、彼に何を聞きたいんですか?」
扉を開け、中へ入ってその人が来るのを待つ。
部屋の真ん中でアクリル板で仕切られている空間。
ここは東京拘置所の面会室だ。
彼は今、死刑囚だから。
少し待っているとアクリル板の向こうの扉が開く。
ドラケン 「また来たのか、たけみっち。」
花垣 「何度も押しかけちゃってすみません。ドラケン君。」
ドラケン 「東京から出ろと言ったろ。」
そう言ったドラケン君の目は12年前とは違う。
色んなものを見てきたような
何もかも諦めているような…
そんな目だ。
俺は疑問をぶつける。
今、目の前にいるドラケン君は知っている。
俺の知りたいこと、全てを。
花垣 「12年前、総長不明の暴走族“芭流覇羅”がいたのを覚えてますよね?」
ドラケン 「あぁ」
花垣 「そのトップは稀咲なんですか?」
ドラケン 「…」
花垣 「…」
少しの間を置いてドラケン君は口を開いた。
ドラケン 「いや、違う。」
花垣 「…え?」
稀咲じゃない、のか…?
そしてドラケン君はとても信じられない事を口にする。
ドラケン 「芭流覇羅のトップは、マイキーだ。」
花垣 「え!?」
ドラケン 「芭流覇羅はマイキーのために創られたチームだ。」
ドラケン君の言っている意味が分からない。
だって、だってマイキーくんは、
花垣 「そんな…そんなの!有り得ないじゃないですか!マイキー君は、東卍のトップですよ!?」
ドラケン 「有り得ない?お前も覚えてるだろ?」
俺もその場に、いた?
ドラケン 「12年前の10月31日、血のハロウィン。東卍は芭流覇羅に乗っ取られ芭流覇羅を母体とした新生・東京卍會が出来た。それが今の東卍だ。」
それからその日にあった事、その後の事を教えてくれた。
59人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:霞蓮 | 作成日時:2022年12月15日 18時