前寮長はイカれたウサギでした ２【ツイステ】

６１ ページ11

『落ち着きたまえおチビちゃん。これ以上は、君が孤立していくだけだ。

トランプ兵たちの顔を見てご覧よ』





周りの寮生たちを見れば、リドルの暴走に顔を引きつらせていた。

しかし今のリドルには、周りを気にしている余裕なんてものはなさそうだった。






「は……？トレイに魔法を上書きされた……？ボクの魔法よりキミの魔法の方が優れてるってこと？」


「そんなことあるわけないだろ。

リドル、いったん落ち着いて話を聞け」


「キミもボクが間違ってるって……Aさんの方が優れてるって言いたいの？

ずっと厳しいルールを守って頑張ってきたのに！

いっぱいいっぱい我慢したのに！

ボクは……ボクは……信じないぞ！！！！！」






リドルの身体から、どす黒い何かがあふれ出してきていた。






「いけませんローズハートくん！

それ以上魔法を使えば、魔法石が『ブロット』に染まりきってしまう！」







学園長の言葉ですら、頭に血が上ったリドルの耳には届かない。






「ボクは……ボクこそが！！！

絶対、絶対、正しいんだーーーーーーーー！！！！」


「リドルーー！！」」






＿＿＿＿インクが零れ落ちる音がした。

６２→←６０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す