【あんスタ】貴方の愛を求めます６【朔間零】 (ページ3)

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「よければ、下に降りて歩きながらでも話さないかい？」

『朝の潮風は病弱な君には体に毒だよ』

「今の僕は頗る健康だよ。

下で待ってるね」

英智はそう言うと、本当に部屋を出て下へ行ってしまった。

『私が来るかどうかもわからないのに……あーもうっ』

Aは悪態を吐きながら、大きめの上着を持って部屋を出た。

ロビーを出ると、英智が海辺の方を見ながら待っていた。

「！……ふふ、じゃあ行こうか」

『ほんと調子いいんだから。

……ほら、夏だからって油断してると本当に風邪引いちゃうんだから』

Aはそう言うと英智に自分の持っていたパーカーを雑に肩にかけた。

サイズ感が違うので腕を通して着ることはできなかったが、英智は驚きながらもそのパーカーを脱ぐことはなかった。

「君って、本当にお人好しだね」

『文句があるなら返して』

「ありがたく使わせてもらうよ」

そう言うと英智とAは歩き始めた。

その様子を、零が上から見ていたことなど知らずに。

「あいつら……」