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「＿＿＿なるほど、そうじゃったのか。
心配をかけてしまったみたいじゃのう。おぬしらにも世話になってしまったようじゃし」
Aから説明をされた零。
まだ体調が優れないのか、零はAに軽くもたれかかりながらうちわで扇がれている。
「でも。れいは『みず』が『にがて』なのに、どうして『うみ』にいるんですか？」
「うむ。我輩も、このような炎天下に外を出歩きたくなかったのじゃが。
ちと、無視できぬ因果に絡め取られてしまってのう？」
喋るのも辛そうにしている零に変わって、Aが深海に説明する。
『零ちゃんが留学してた頃のご友人が、日本のサーファーの方とご結婚されて、このへんにご夫婦で海の家を開いたんですけど、勝手がわからず客足が伸び悩んでるらしくて。
そこで、アイドルとしてライブなどをして客寄せをしてほしいって、零ちゃんの方に依頼があったんです。
私や他の『UNDEAD』の子たちはそのおまけみたいなものです』
「その通り。彼女とともに日本に骨を埋めるために帰化するとは、あの唐変木がよくもまぁ思い切ったものじゃよ……♪」
『ねぇ〜。奥さんのためにここまで出来ちゃうなんて素敵な人だよね』
「我輩もそれくらい余裕じゃが？」
『その燃えた対抗心、今すぐ鎮火してくれる？
それに、深海くんに変なこと教えたでしょ。誰が『妻』よ。適当なことばっかり言うんだから！』
Aはそう言うと、罰と称して零の襟足を軽く痛みを感じる程度に引っ張った。
「いたたたたっ、深海くんも見とらんで助けておくれぇ〜……」
「こういうのを『じごうじとく』というんでしょうね〜
『はんせい』しなさい、れい」
「味方がおらん……」
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年1月6日 13時
