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「あっ、てめ〜!羽風……先輩、聞いてた話とちげ〜ぞ?
何で俺様たちが接客させられてんだよ、キャラじゃね〜だろうがようっ!?」
忘れかけていた苛立ちが、羽風が来た事によってぶり返す大神。
「吠えないでね〜、わんちゃん。お客さんの前だからさ、スマイルスマイル♪
いやぁ、ていうか俺もAさんに騙されたんだよね。
『一緒に海に行こう』っていうから何も考えずにOKしちゃったんだけど、まさかお仕事とはね〜?
あんずちゃんも居るって言うし、2人の水着が見られると思ったのになぁ?
Aさんはジャージで来るし、あんずちゃんはどっか行っちゃうし、俺は悪ガキどもの子守って……?
あぁもう、最悪〜♪
まぁいいけどね、海は好きだし。泊まり込みの仕事だから、いくらでも2人と仲良くなるチャンスはあるもんね〜♪」
下心を隠す気のない羽風に、Aも大神も呆れ顔だ。
「ふん、発 情しやがってよう?てめ〜、それしか考えることね〜のかよっ?」
「はは。絡まないでよ、鬱陶しいなぁ。
それより君たち、朔間さんがどこ行ったか知らない?」
羽風がそう言うと、全員が首を傾げる。
誰一人、零の居所がわからない様子だった。
『私も、構ってられなくて放置してたらいつの間にかいなくなってたから探しに行こうとしてたところ』
「ペットかよ」
「じゃあ朔間さん探しはAさんにお任せしてもいい?
俺はまだこっちの接客があるし」
『水着の女の子をナンパしたいだけじゃなくて?』
「Aさんが水着を着てくれたら、俺、もっとやる気出しちゃうんだけど」
「考えとく」と言い、Aはその場を羽風たちに任せ零を探しに浜辺を歩き始めた。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2023年1月6日 13時