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保健室で手首を手当てした後、Aと零は校内の出し物を順番に回った。
『UNDEAD』が出している「執事喫茶」以外にも、喫茶店のようなところがあり、そこでお茶をしたり、演劇を見たり、中にはファッションショーをしているところもあった。
ある程度、全ての出し物を堪能した後、「執事喫茶」に戻ろうとしたところ、『2wink』が仮装をして客引きをしているところに出くわした。
「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい〜☆」
「この屋敷内では何が起こるかわからない!どんな体験ができるかって?それは入った人だけのお楽しみ〜♪」
「どうぞどうぞお立ち寄りください!歓迎しちゃいますよ〜♪
びっくりしてくれると俺たちは嬉しくなっちゃうので〜♪こんなふうにたくさん叫んでね!」
「「きゃあああああ……♪」」
目の前から歩いてくる双子に気付き、零とAは足を止めて2人に手を振った。
「あれ〜、朔間先輩にAさんだぁ!」
「こんにちは〜。朔間先輩は今休憩中ですか?」
「うむ。仕事を切り上げて我輩のために来てくれたAをエスコートしていたところじゃよ」
『一通り回ったし、これから「執事喫茶」に戻るところなの』
そう言うと、双子が何か企んでいるかのような笑みを浮かべAを零の両脇に立つ。
「それなら〜、最後に俺たちの出し物を堪能していってくださいよ〜」
「そうそう。2人とも、怖いのとか大丈夫ですか?」
『え?怖いの?』
「はい!おれたちが出している店は____「お化け屋敷」なんです!」
双子に引き連れられ、いつの間にかその「お化け屋敷」の入り口前まで来ていたAと零。
おどろおどろしい看板と、中から和風ホラー調のBGMが聞こえてきていた。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年10月2日 23時