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ドリフェスが終わり、控え室では『紅月』以外の出演アイドルたちが休息をとっていた。
そこへAとあんずが人数分の差し入れを持ってやってきた。
『お疲れ様〜』
「飲み物と軽いお菓子を持って来たので、よかったら皆さんで食べてください」
「おぉ〜！丁度お腹空いたなーって思ってたんだよね〜」
「もうヘトヘトだよ〜」
「肉はないのだろうか？疲れた身体には肉を食べるのが一番だ」
「お肉はないですね……」
皆がジュースやお菓子に群がっている外で、Aは零に一本だけ用意していたトマトジュースを渡し隣に腰掛けた。
『はい、零ちゃんの』
「おぉ、助かるわい。……にしても、久々のステージだったゆえ、ちと老人にはキツかったのう〜」
『最後まで冷や冷やさせられるし、精神的な疲れもあるもんね。
でも、久々に零ちゃんと一緒にこういうことが出来て、楽しかったよ』
「くっくっく、お互い、あの頃は「やんちゃ」じゃったからの」
二人がそんな話をしているのを、遠目から後輩達が眺めていた。
「ねえねえ、あの二人超イイ感じじゃない……！？」
「もう、アニキはすぐそういう下世話な方へもっていきたがる……」
「あんな優しい顔をして話す朔間先輩は、俺も見たことがないな」
「なになに？もしかして朔間先輩とAちゃん先生って、付き合ってるとか？」
「いや、付き合ってはないはず……。
姉貴、結構鈍いし、昔からあの二人は距離感が近かったから」
「でも、お似合いではあるよね」
そんな話をしていると、葵兄弟の兄のひなたが何かを企むような笑みを浮かべる。
「よぉ〜し、こうなったら卒業するまでに何が何でもあの二人をくっつけてやるぞ〜……！」
「アニキ……；」
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月5日 1時
