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「どうしたんですか？最近、『fine』のレッスンにも顔を出さなくなっちゃったので心配していたんです。
英智くんに聞いても、知らないって言うので」
『ごめんね。最近、私も何かと忙しくって。
……でもつむぎくんたちは、私なんかがいなくても十分成果を残してるじゃない』
「すごいね」と笑いながらポスターに目線を戻せば、青葉は寂しそうな顔でうつむく。
「……やっぱり、零くんたちのことが気になりますか？」
『ううん、全く』
ウソをついた。そう言わなければ、青葉を突き飛ばしてしまいそうで正気を保っていられなかった。
だが、そんなウソは青葉にはお見通しで、無神経にも話し続けた。
「ごめんなさい……僕も、まさかこんなことになるなんて思ってなくて……。
でも、英智くんなりにこの学院…アイドル業界の未来を考えてやったことで＿＿＿＿＿＿」
『だから、気にしてなんかいないってばっ！』
怒鳴りつけながら言うその言葉には説得力などまるでなく、青葉はただ驚いた顔をしていた。
『ご、ごめんね。私、ちょっと疲れててイラついてるみたい。
今日はもう帰って休むね。
レッスン、頑張ってっ』
「は、はい……」
Aはそう言うと手を振って早歩きで立ち去って行ってしまった。
「Aさん……」
「そんなところで何をしてるのかな？つむぎ」
「！英智くんっ」
いつからそこにいたのか、天祥院が物陰から突然出てきた。
「ごめんね、立ち聞きなんてお行儀の悪い事をするつもりはなかったんだけど、つむぎが僕の恋人と仲がよさそうにしているのを見て、つい」
「それはつまり……嫉妬、ですか？」
「……それじゃあ、そういうことを前提に１ついいかな？
余計なことは、しないでほしいな」
天祥院の低く重たい言葉に青葉は戸惑ってしまう。
「忠告だよ。彼女はまだ僕の革命には必要なんだ。
全てが完了するまで、僕の傍にいてもらわないと困るんだ。
君が以前から彼女に好意を抱いているのは知っているけれどね」
「何を……」
「そういうことだから、もう彼女に余計なことを言うのはやめてね」
天祥院はそう言うとその場を去って行った。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月1日 21時
