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斎宮宗が討伐された後、生徒会の威厳は増していった。
そして、生徒会が次に矛先を向けたのは、「五奇人」深海奏汰。
零と音楽性の違いで解散した元デッドマンズに所属していた蓮見により結成された「紅月」という生徒会の息のかかったユニットが仕掛けてきたのだ。
ステージに登壇した深海への生徒たちからの恨みは凄まじく、作戦を立案した敬人の想像も遥かに超えるブーイングが奏汰に襲いかかり、最後まで歌いきったものの、当然結果は惨敗。
「五奇人」のうち2人が討伐され、最早生徒会の支持は絶大なものになっていた。
『(英智くんの夢が叶って、喜ぶべきなのか……それとも……)』
ポスターを眺めていると、不思議と目に涙が溜まっていく感覚がした。
鬱陶しく目を強く擦っていると、誰かに腕を掴まれた。
「そんなに目を強く擦ったら、腫れちゃいますよ」
『……つむぎくん』
青葉は心配そうにAの顔を覗き込む。
しかしAは青葉と目を合わせないように顔を背けた。
その行為が、青葉の心を傷つけるとわかっているにも関わらず。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年9月1日 21時