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他愛もない話をしつつ、地下ライブステージへと辿りついた一同。
ライブ会場への道のりでもすでに人は多く、Aたちは少し疲れた様子だった。
「はい、到着ゥ〜♪けっこう時間かかっちゃったねェ」
「すごい人混みだったしね。歩くだけでも難儀したよ」
「ここが噂のESライブステージですか、大したものですな。
……おやAさん、どちらへ?客席はこちらですが」
振り返ると、Aは辺りを見渡しながらどこかへ行こうとしていた。
『あ、はい。知り合いがいないか探していただけです。
……まだ誰も集まってないって連絡が入ったけど、どうするつもりなんだろう』
ライブ開始時刻が着々と進んでいく中、藍良が知り合いを見つけたのかその人物の方へ駆け寄っていった。
「紫之先輩!」
「はい?誰か、ぼくを呼びましたか……?」
「せんぱ〜い、こっちこっち♪」
「あっ、白鳥くん!こんばんは〜♪ごめんなさい、すごい人混みなのですぐに気付かなくって……?
ふふ、でも良かったです〜。ぼく、白鳥くんたちを探してたんですよ」
藍良が話しかけていたのは、愛らしい少年だった。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2021年12月13日 21時