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ジャミルに吹き飛ばされたAたちは、スカラビア寮よりかなり遠くの砂漠の果てまで飛ばされた。
砂漠の砂がクッションになり、誰も大事には至っていないのが不幸中の幸いといったところだった。
「イテテ……なんか最近こんなのばっかりなんだゾ〜〜」
「かろうじて生きてる……」
『随分遠くまで飛ばされたみたいだね……クシュンッ』
遮るものがなにもない砂漠地帯では、日の出ていない夜は凍えるほど寒い。
「うへぇ、マジで寒いんだけど……!流氷の下みてぇ」
『だからって、僕に抱きつくな!』
「だって雛ペンちゃん、なんか暖けぇんだもん」
「子ども体温だからでしょう」
アズールは眼鏡についた砂を拭きながら辺りを見渡していた。
「カリムさん。カリムさん、ご無事ですか?
しっかりなさってください」
「う……うぅ……ここは……」
「よかった。気がつかれましたね。
どうやらスカラビア寮のある時空の果てのようです」
辺りには何もなく、ただ一面の砂が広がっている。
「グリムさんは毛むくじゃらですし、僕たち人魚はある程度寒さに強い身体ですが……
ユウさんとカリムさんとAさんは長時間ここにいるのは命の危険が伴いそうな寒さだ」
「箒も絨毯もありませんし、飛んでいくことはできません。どう致しましょうか」
「だるいけど、歩いて帰るしかなくね?」
『吹き飛ばされて着地するまでかなり滞空時間が長かった。
徒歩で帰るには何十時間かかるか……っ』
Aはそう言いながら、自分の身体をさすり唇を震わせていた。
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るい - 最高です!まじでお願いします!更新してください!!!!!! (4月21日 21時) (レス) @page47 id: b34786daa2 (このIDを非表示/違反報告)
狗真 - すーっ。めっちゃ好みです!! 一気見しました!更新をお願いします!! (5月28日 1時) (レス) @page47 id: 63a2588af8 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ヤバいw エリックと、夢主君がめっちゃタイプだ…ww これからも更新頑張ってください!! (5月13日 18時) (レス) @page47 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
ネモ(プロフ) - 夢主くんが可愛いですね (2022年7月18日 4時) (レス) @page12 id: f8ae2a123b (このIDを非表示/違反報告)
邦花(プロフ) - 続編おめでとうございます頑張ってください (2021年12月2日 20時) (レス) id: f52f3e53b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぶピ | 作成日時:2021年11月30日 17時