笑顔の裏の裏の裏【ツイステ】 (ページ6)

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「フン。第一王子ならまだしも、俺は第二王子。どうせ王になれる望みも薄いし、庶民となんも変わらねぇよ」

「オレ、レオナさんがウチの実家の写真見て「犬小屋かと思った」っつったの、一生忘れないッスよ」

「そんなこと言ったか？」

「言いました～。ったく。オレも自分ちが犬小屋に見えるようなお城に住んでみてぇッスわ」

ラギーがそう言うので、Aは苦笑いを浮かべながら話を聞いていた。

「はっ。王族なんていいモンじゃないぜ。

努力や実力は関係なく、生まれてくる順番で全てが決まっちまうんだからな……」

「ふーん……そんなもんスか」

しばらくの沈黙がその場に流れた時、Aが思い出したかのように声をあげる。

『そうだ、レオナ様。今日の放課後はマジカルシフト大会に向けての寮長会議があるそうです。

忘れずご参加くださいね』

「……チッ、面倒くせぇな。A、お前が代わりに出てこいよ」

『オレが？それってアリなんスか？』

「ダメに決まってるでしょ。Aくんはレオナさんに甘過ぎッスよ。

レオナさんも、寮長ってことで一番デカい１人部屋使ってんスから。

家賃分ちゃんと仕事してください」

ラギーにそう言われると、レオナは諦めたように溜息をつく。

「あー、わかったわかった。

ふぁ～……腹が膨れたら眠くなってきた。昼休みが終わったら起こせ」

『わかりました』

「だから甘やかしちゃ……って、もう寝てるし！」

レオナの方を見れば、既に寝息をたてて眠りについていた。

「ったくも～……って、Aくんはどこに行こうとしてんスか」

『ちょっと植物園内を散策してくるだけですよ。

ここには珍しい植物だらけなんで』

Aは爽やかな笑みを浮かべると、そのまま植物園のどこかに行ってしまった。