205……Ki ページ14
「ふふっ。見たい……。」
「ちょっと待っててね。」
リビングから物件のチラシを持ってきて、ベッドにぺたんと座っているAちゃんの前に広げてみせた。
「ここだよ。Aちゃんと出会ったコンビニは遠くなっちゃうけど、学校は距離的には変わらないよ。」
あ、やべっ。
家賃は隠しときゃよかったかも……。
「……宏くん、こんな凄いところ住むの？」
うげ。
もうバレてんじゃん。
「自分に喝入れて頑張る為に、ちょっと無理するようにしてるだけだよ」
「……私の大学のことまで考えさせちゃって、ごめんね。」
「それは俺が嫌なだけだから。この辺は住みやすいから、好きなんだよねぇ。」
「いつ引っ越すの？」
「んっと、来月。ちょっとだけ自分でも荷造りしないとだから、暇な時Aちゃんも手伝ってね。」
「うん。」
もう一度Aちゃんをぎゅーっと抱きしめてから、ちゅっとひとつキスをした。
「そろそろお迎え来ちゃうし、起きるかなー。Aちゃん今日のご予定は？」
「太ちゃんと出掛けるよ。」
「あー、そうだったわ。」
幸せすぎて藤ヶ谷と会うって言われてたの、すっかり忘れてたわ。
なんだよ、デートかよぉ。
「宏くんは今日、何のお仕事？」
「レギュラーのネットテレビの仕事だよ。」
「そうなんだ。頑張ってねっ。」
「ん、ありがとう。」
Aちゃんの頭を撫でてから、洗面所へ向かった。
・
「うぃーす。」
「ミツ、おはー。」
「あれ、今日たまちゃんと一緒だっけ？何だっけか？」
「俺とミツとわったーの3人で、企画物だよーん。」
「あーそうだったわ。」
レコード会社行って撮るのはわかってたんだけど、誰と何やるかすっかり抜けてたわ。
「ちょっともう、しっかりしてー？色ボケじゃないの？」
「俺は仕事一筋だっつーの。たまちゃんまでそういうこと言わないのっ。」
「だーって最近ニカが、おミツは風呂も吞みも付き合い悪い、って嘆いてたよ？」
「くそー。またあのクソガキかよ。」
「んふふふっ。ニカは寂しがり屋さんだからね。ミツに懐いてるし。ミツが構わないと宮っちに来るから、たまにはちゃんと相手して？」
「へいへい。そういうことね。」
「別にそういう意味じゃないしっ。」
「ふふっ。まー、たまちゃんもヤキモチ妬きだかんねぇ。」
「もうっ。おちびは黙って。」
みやっちを独占したい欲の強い、たまらしい話で朝から心が和んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 484人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にかみつば(プロフ) - ユルさん» 初めまして。この小説の続きへ、のことでしょうか？途中で話が浮かばなくなり連載が止まってしまうのが嫌で書き溜めています。その為この表示は消すことは出来ず非公開と表示されます。ご迷惑をお掛けしてしまいごめんなさい。毎回読んで下さりありがとうございます。 (2020年12月6日 23時) (
レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
ユル(プロフ) - 毎回、この続きになってるのって直せないんですか？？ (2020年12月6日 22時) (レス) id: 61516ddbf3 (このIDを非表示/違反報告)
このみ - このみ (2020年11月11日 8時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - azazさん» こちらこそありがとうございます☆ (2020年11月1日 23時) (レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
azaz(プロフ) - お返事ありがとうございます☆ (2020年11月1日 22時) (レス) id: 793aa0ec34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にかみつば
| 作成日時：2020年9月16日 9時
