・キスマーク ページ8
・
「その人って、あの端本さん？」
「いや、違うわ。いつの話してんだよ。」
「じゃあ、誰さん？」
相手役の子の名前を伝えると、わかったと言ったAに、風呂の扉をピシャリと閉められた。
…………すんげぇ怖いんですけど。
マジかよ。
呑気にシャワー浴びてる場合じゃないんですけど。
速攻で風呂を済ませてリビングへ行くと、Aはソファーの下で小さくなって座っていた。
「A？」
「………ぃかった。」
「え？」
「可愛かった……。」
そう呟くAの唇は尖っていて、それがめちゃくちゃ可愛くて、キスしたいのをどうにか我慢する。
「ミツは私のものなのに……。ミツ、そう言ったのに。」
「仕事だからごめんな？だけど、俺はAのものだよ。」
「もう抱き合っちゃダメ。」
「そうなの？仕事でも抱き合っちゃ、ダメなの……？」
俯くAに、頭を撫でながら窺うように聞くと。
「………ダメじゃないけど、好きって気持ちは込めちゃダメ。」
「ふふ。わかった。A、おいで。」
「ミツぅ。」
やばい。
Aが俺に嫉妬するとか、初めてかもしれない。
申し訳ないけど嬉しすぎてニヤニヤが止まらなくて、Aを抱きしめながら隠れてヘラヘラしてしまう。
「Aちゃん。もしかしてヤキモチっすか？」
「ヤキモチ……？」
「俺がその子と、どうかなるとでも思ってんの？」
「だって……ミツのこと好きになっちゃうかもしれないもん。そしたら私、やだから。」
いや、それはないわ。
だって彼女、結婚したばっかだし。
それにドラマで共演する子に恋してる暇なんてないから。
「あんな可愛い子に迫られたら、絶対ミツ、鼻の下伸ばすもん。」
「んははっ、延ばさないわ。こうやって好きの気持ち込めてぎゅーってすんのはAだけだよ。」
抱き合ったことを知っただけでこんなんなっちゃうAを見て、本当は既にあんなことやこんなことまでしてることを知ったら、どうなっちまうんだろうと考えただけで怖いけど。
見せる予定もないし平気っしょ！なんて、呑気にAにキスをした。
END
パピヨンの少女からボツネタです。
本編ではAちゃんはただリコドラマを観てしまってますが、最初は観てないバージョンを考えていました。
ボツ話をどうにかお披露目できてよかったです。
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にかみつば(プロフ) - 好きさん» コメントありがとうございます☺️私も北山くんの彼女になりたいですー✨どうしたらなれますかねぇ😭 (2022年3月14日 22時) (
レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
好き - 正隆の彼女になってみたい みっくんの彼女になってみたい 全部なってみたい (2022年3月5日 4時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にかみつば
| 作成日時：2021年11月23日 15時
