＊ ページ38
K
.
はぁっ…はぁっ…
神「ぁ、ちょこっち！」
「あぁぁのっ…！」
看「あっ…」
「廉はっ…」
看「まだ中で…おそらくもうすぐ…」
手術中という赤い電気
こんなの、ドラマでしか観たことない
のに
岸「…大丈夫、なのかよ……」
神「……、」
紫「……。」
電気が消えるまでの数十分が
果てしなく長く感じた
.
.
医「……胃の表面に、小さな穴が空いて＿＿」
説明のほとんどが呪文みたいに聞こえた
これだけ安静に過ごしてもなお
廉の体は悪化してくのかと
何に対してか分からない、憤りが湧き上がる
神「意識は戻るんですよね…？」
医「それは大丈夫です。今は麻酔で眠ってるだけなので。ただこれからしばらくは絶食になります。それが解除されるまでは入院を…」
医「9月からは学校に戻りたいと、廉くんも言っていたので…それには間に合うようにと思うんですけどね…」
「…他に無いんですか。」
医「え、」
「もっと…治すために、出来ることとか…他の治療とか…」
医「それは…今出来ることは最大限にしているので…」
「最大限て…でも全然…何も変わんないじゃないすか。」
神「海人。」
「入院までして…色々我慢してんのに、またこんな苦しい思いして…」
岸「やめろ海人、先生だって…」
分かってる
分かってるよそんなこと
でもなんかごめん
なんか…
「…廉ばっか……なんで…」
「先生…治してください。廉の身体…助けてくださいよ。」
岸「海人…」
「俺の胃とか使ってもいいから…胃でも血でも何でも…全然取っていいんで俺。…治して、ください……」
めちゃくちゃなこと言ってるって
頭ん中では冷静につっこんだりもできるのに
口から出てくる言葉は
なんでか溢れて仕方なくて
あー、俺やばいやつじゃん
けど
多分一回口にしてないと
耐えらんなかったんだと思う
紫「…一緒だよ俺らも。」
俺たちだけになった病室で
静かに眠る廉の顔を見つめ
紫「分けれるもんなら…いくらでもやるわ。」
紫耀の低く沈んだ声が
じわりと消えた
.
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咲(プロフ) - 更新ありがとうございます。暑いのか涼しいのかよくわからない季節なので体調に気をつけて更新頑張ってください(^^)応援してます(^-^) (11月6日 0時) (
レス) @page41 id: af644f2703 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます。なかなか展開がゆっくりで先が見えない感じになってしまっていますが…引き続きよろしくお願いします。 (2023年3月22日 0時) (レス) id: 61c318eec9 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI(プロフ) - 更新待ってました！キズナシリーズであったり他にも更新してくだっている作品どれもが好きで、楽しみがたくさんあって嬉しいです٩(ˊᗜˋ*)و続きが楽しみです！！またまたコメント失礼しました… (2023年3月19日 23時) (レス) @page37 id: 7d9da2c2be (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - しまこさん» ありがとうございます。じっくり読んで頂けて嬉しいです。引き続きよろしくお願いします。 (2023年1月15日 16時) (レス) @page33 id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
しまこ - 更新、大変嬉しいです！ありがとうございます。毎回シーンが想像できて、感情移入しながら、拝読しています。続きも楽しみに待っております！ (2023年1月15日 16時) (レス) @page33 id: 5b55ceadc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2022年5月28日 22時
