番外編:どーやんにとっての事件の終わり ページ17
【あなたが黒島さんと過ごせるのは、たぶん、あと、１日です
もちろん逃がしたくはないので警察は彼女をマークしますが、明日１日は逮捕状が出ないよう、なんとかこちらで食い止めます】
"俺は、あなたを信じてるので。あとはどーやんさんの悔いのないように、過ごしていただければ……"
その言葉を最後に電話が切れた
「二階堂さん？……何か考えているんですか」
「あ……」
せっかくのふたりの時間だ
無駄にするなんて馬鹿なことしたくない
「初めてふたりで出掛けた日のことを考えてました」
誤魔化しで出た言葉だったけど
「楽しかった、ですね……」
そう言って笑う彼女が儚くて、胸のなかに小さな棘が刺さる
触れたい
なんて、今まで他人なんかに感じたことのない感情
黒島さんと出会って、僕は時々自分が信じられなくなる
「いいですよ？二階堂さん……」
「え！？あ……その……？」
「私も、手、繋ぎたいです」
そう言って手が差し出される
分かられてしまったことに恥ずかしさは感じるけど、それより受け入れてくれることがうれしい
その小さな手に手を重ねると、暖かくて心地よかった
「ほんとうに、まだ咲いてたんですね…………！」
目の前に広がる一面の黄色
目を丸くして声を上げる彼女が、やっぱりかわいく感じる
「もう一度黒島さんと見たくて。いっしょに来られてよかったです」
あのときは内山に邪魔をされたけど、今日は誰も僕たちを邪魔しない
少し季節のずれたひまわり畑はとても閑散としていて、マークすると言っていた警察も気になるほど側には居ないようだった
「やっぱり、この種の羅列……惚れ惚れしちゃいますね」
「わかります。僕も、考えてました」
顔を見合わせて笑い合う
ずっとずっと
これからもずっと
こうして過ごせればいいのに……
「二階堂さん……うれしいです」
頬を染めて微笑んでいる黒島さん
「私も、ずっといっしょに居たいって思ってました」
彼女の手が、腕に触れた
「何も、してくれないんですか？」
円らな瞳に見つめられたら、自分が抑えられるわけなくて
勇気を出して、頬に口付ける
「…………それだけ、ですか？」
まるで、毒が全身に回るみたいに、カッと熱が駆け巡った
衝動に動かされるようにして、僕は黒島さんを抱き締めて、柔らかい唇に自分を重ねた
背の高い無数のひまわりたちが、僕たちの秘密を隠してくれる
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はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» うれしい言葉をありがとうございます！リクエストいただけただけで幸せなのに♪こちらの方こそありがとうございました(*^^*) (2019年12月24日 20時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - リクエスト受けて頂いてありがとうござます。素敵なお話してでした！ はむ様の神谷さんがすごく好きなので嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年12月22日 14時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» リクエストありがとうございます！私なんかで良いのかと思いつつ、めっちゃ嬉しいです(* >ω<)ちょっとお時間いただきますが、必ずアップしますね！ (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 美佳さん» ホントですか！？よかったです(*ToT)毎度の事ながら変に脚色したくなってすみません！リクエストうれしかったです！どうもありがとうございました(^^) (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - 私もリクエストいいですか？ 神谷さんか夢主さんのどちらかが体調不良で看病するみないなお話をお願いしたいです。あとは、はむ様にお任せな感じで大丈夫でしょうか？ 可能な範囲でお願いします。 (2019年12月18日 11時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年10月22日 8時
